趣味の文具箱 29 (エイムック 2803) の感想

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春号の「趣味文」です。
この時期は文具の購入者も増えるためか，「ペン道楽のＱ＆Ａ」と銘打った特集が組まれています。主に万年筆の初心者向けの内容です。
もう一つの特集は「幸せのペン・ギフト」。なおこれは目次のタイトルですが，表紙のそれは「幸せのペンの贈り物」となっています。（校正ミスか？）
この中で面白いなと思ったのは，「本誌執筆陣の贈られて嬉しかったペン・贈って喜ばれたペン　私のペン・ギフト流儀」という記事です。贈られたペン・贈ったペンのいずれにも執筆者のそれぞれの個性がうかがわれて興味深いです。

マニア向けとしては，ヴィンテージペンに関する二つの記事がおすすめです。
一つは，「アウロラ／シェーファー　現行＆ヴィンテージモデルの内部構造を調べる」で，特にシェーファーのスノーケルモデルのオーナーには参考になると思います。
もう一つは，「ヴィンテージペン陶酔入門」。
写真を見ているだけでも，それぞれのペンの時代が作られた時代の雰囲気が垣間見えて面白いです。

そして，「注目の新製品情報」もいつも通りです。
「おっ！」と思ったのは，パイロット製の「カクノ　ホワイト」。子供向けの製品ですが，方々で聞くうわさでは，おとなのほうが夢中になっているらしいです。僕も試し書きをしたことがありますが，1000円の製品とは思えないほどの滑らかな書き味で驚きました。また従来のモデルと異なり，首軸がスケルトン仕様になっているようです。新旧製品同士でパーツを交換して楽しめそうな感じですね。

「趣味文」は次号で創刊10周年だそうです。
文具好きとしては，これからも続いて欲しいシリーズです。