江戸幕末滞在記 (講談社学術文庫) の感想

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参照データ

タイトル江戸幕末滞在記 (講談社学術文庫)
発売日販売日未定
製作者E. スエンソン
販売元講談社
JANコード9784061596252
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

江戸末期から明治にかけての日本が外国人にどう写っていたか興味があって、

適当に漁っているなかで手に取った一冊である。

著者のスエンソンはデンマーク人。

24歳のときフランス海軍の軍人として約1年間、日本に滞在した。

1966年から1967年というから、明治維新の真っ只中である。

とはいえ、政治向きの話はあまり出てこず、

もっぱら社会習慣や人々の暮らしへの観察をつづっている。

 ・日本では男も女も狂信的な喫煙者だ(p60)

 ・日本人は清潔好きで公衆浴場に行かないと一日が終わらない。(p126)

 ・日本人は子どものときから徳行を教え込まれ、最下層の人々の間ですら

  礼儀が要求される。

 ・悪習らしい悪習は日本には二つしかない。酒にすぐ手をだすことと、

  あまりに女好きなことである。

などなど、おもしろい観察が多数見られる。

特に宗教に関する考察では、

天皇とローマカトリック法王との類似性について言及していて

たいへん興味深い。

スエンソンはその後、中国と日本の通信回線敷設に力を尽くし、

41歳のとき勲三等旭日中綬章、50歳のとき勲二等瑞宝章を受章している。

生涯を通じた知日家の、若き日の日本探訪記として

一読の価値はある。

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