計算力を強くするpart2―思考の瞬発力を磨くために (ブルーバックス) の感想

本書は明らかに1作目と比べて内容が薄くなっている。

まずもっとも売りとなる計算テクニックの実用性が低い。
これは主に第1章に当たり、例えばその後半には以下のテクニックが紹介されている。

a.十和一等 76x36　2つの数の十の位の和が10でかつ1の位が同じ場合 (7+3=10)
b.十等一和 38x32 2つの数の十の位が等しく1の位の和が十の場合
c.スライド法　平方計算　103x103, 76x76

ただ上記のテクニックは特定の場合にしか使えず、融通性・実用性という点で前作に比べてだいぶ劣る。
むしろ前作のおまけにでも含めてほしい内容。

2章以降はさらに落ちる。
例えば某月某日が火曜日だとして来年の某月棒日は何曜日を説く方法を紹介してるが、
実際そういった計算が必要になる場面がどれくらいあるだろうか。
他簡単な平均の出し方、男女でいった時の割り勘の計算方法を紹介しているが、
前作から比べて何も発展的なもしくは目新しい内容はない。
為替レートの計算で例えば１香港ドルが14.47円の場合　1香港ドル15円とみなして計算しましょうとあるが、
こんな簡単な内容を期待して本書を購入しなかった。

最終章では数独問題が続くが、これはもう計算とはいえない。
こういったところからページを埋めるのに苦労したことが伺える。

前作Part１は良かったが、それと同様の充実度を期待できない。
購入前に1章を読むことを勧めます。