図鑑 の感想

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参照データ

タイトル図鑑
発売日2000-01-21
アーティストくるり
販売元ビクターエンタテインメント
JANコード4988002396023
Disc 1 :イントロ
マーチ
青い空<アルバムMIX>
ミレニアム
惑星づくり

チアノーゼ
ピアノガール
ABULA
屏風浦

ロシアのルーレット
ホームラン
ガロン<ガロ~ンMIX>
宿はなし
カテゴリ » ミュージック » ジャンル別 » J-POP

購入者の感想

くるりさんは、音が優しいです。
自分を上に置こうとはしない
必要以上にカッコいい音にしようとする、背伸びがなく、音が伸びやかなので安心します。
ロックであって、なんか、畳で聴いてるロックっぽくない空気。
一応ロックでいいのですよね、小椋佳とか思い出すのですが。(本人たちは洋楽オンリーって言ってましてわでそんなの聴いてないような気がしますが)

色褪せない。
色褪せないもの、時代も、もしかしたら国も取っ払っても通じるもの、それは「人間」の姿がそこにあるかどうかだと思う。
「今は只の平成12年だ」と「チアノーゼ」では歌われる。このアルバムが、平成21年の今もぐさりとささる。
まさに、不完全な、不完全だからこそ愚かで美しい普遍的な「人間」の姿がこのアルバムには宿っているのだろう。
愚かだが美しくありたいと願う「人間」の姿。
そして、私は今まさに20代前半を生きている。
漠然とした不安が心にはいつもモヤモヤとある。
そんな私の心に寄り添ってくれる、最高にロックで最高に優しい音楽。
まったく、音楽はこうでなくてはならない。
ありがとう、くるり。

そして私は、「街」の「夕暮れのスーパーマーケットの前で吸うタバコやそれを見て微笑む愛する君のまなざしも」というフレーズが、最高に好きだ。

2000年発表、くるりの2作目にして名盤ですね。くるりの個性が、目の前で存分に広がり、そのリビドーにより圧倒的に貫かれる作品でした。
ちょうど2作目が傑作である点や、狂気を宿した演奏の息吹、音作りの緻密さなど、初期山下達郎の高品質な傑作『SPACY』と似ているなと感じました。

楽曲どの引き出しも最高です。コンポジションの美しさや、頭にリフレインするメロディに留まらず、それを彼ら自らぶち破るエナジーがこれでもかと飛び出してきます。
ここで彼らが見せるのは例えば、聴き手の中で何かをキラリとさせる狂気、或いは語らないことで描写を妙にリアルに感じさせる行間、音の素朴さと奇抜さを併用する色遣い。
ロックとポストロックの中庸を見出しながらも、くるりだけの荘厳な宇宙を構築しています。今作が傑作であるのは、様々な引き出しを高品質で見せる作品でありながら、
各手法の色彩に染まりきってしまうのでなく、それを逆手に取ったくるり色の独創性でした。これが非常に面白いんです。

例えば中盤から何曲か共同プロデュースにシカゴ音響派を代表するJim O’Rourkeの名がクレジットされ、音響派の地塗りが施されています。
音響派の仕事は非常にサウンンドメイクの工程が緻密なんですね。ホストプロダクションといい、録った音を更に弄ります。
ただそうかといって、技術屋の頭でっかちでゴテゴテな仕上がりにするのでなく、特にJim O’Rourkeは昔ながらのポップスの良いところを踏襲するので、むしろ綺麗で素朴で、
プリミティヴな楽曲になるんです。それこそが、くるりの個性と非常に合うと思いました。
くるり楽曲の潜在的な面白さ、特に行間が生きた日常的な横顔をしっかり洗い出してくれるからです。Jim O’Rourkeが絡む楽曲の面白さは、
そんな緻密だけど大胆な音作りに表れていると思います。ここでくるりの個性が存分に立ち上っていました。
因みに7「チアノーゼ」で淡々とフラットなヴォーカルで歌う点も、岸田氏の独特な声の雰囲気が成せる業かなと思います。最高です。

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