生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある の感想
参照データ
タイトル | 生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 岡 檀 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062179973 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会と文化 |
購入者の感想
読み始めたら止まらなくなり、一気に読了してしまいました。
文章のテンポが良く、一々うなずきながら講演会を聴いているような感じでした。根気強い現地調査と、緻密なデータ解析、虫の眼から鳥の眼へと進む構成も文章のリズムも素晴らしく、良質のドキュメンタリーを観せられているように 引き込まれてしまいました。
私が当初抱いていた、自殺率の統計数字の歪みなどへの疑問―地域特性によって年齢構成や生活環境などの因子ごとに偏りがあるのではないか、自殺希少地域では自殺が事故死として処理されているのではないか、あるいは人口が非常に少ないので変動が大きいだけなのではないか―それらへの回答が、読み進めるうちにストーリーの中に自然に散りばめられていることに、いたく感動しました。
特に、“可住地傾斜度”と自殺率との相関の話や、関心と監視の違いの話、 「常套句」による思考停止の話は非常に興味深かったです。
また、「病は市に出せ」とか、“スイッチャー”の存在の話、良い意味での「損得勘定」が合理的判断による問題解決能力に繋がっているとの指摘も、目から鱗でした。
是非多くの方に読んでいただきたい一冊であると、心から思います。
文章のテンポが良く、一々うなずきながら講演会を聴いているような感じでした。根気強い現地調査と、緻密なデータ解析、虫の眼から鳥の眼へと進む構成も文章のリズムも素晴らしく、良質のドキュメンタリーを観せられているように 引き込まれてしまいました。
私が当初抱いていた、自殺率の統計数字の歪みなどへの疑問―地域特性によって年齢構成や生活環境などの因子ごとに偏りがあるのではないか、自殺希少地域では自殺が事故死として処理されているのではないか、あるいは人口が非常に少ないので変動が大きいだけなのではないか―それらへの回答が、読み進めるうちにストーリーの中に自然に散りばめられていることに、いたく感動しました。
特に、“可住地傾斜度”と自殺率との相関の話や、関心と監視の違いの話、 「常套句」による思考停止の話は非常に興味深かったです。
また、「病は市に出せ」とか、“スイッチャー”の存在の話、良い意味での「損得勘定」が合理的判断による問題解決能力に繋がっているとの指摘も、目から鱗でした。
是非多くの方に読んでいただきたい一冊であると、心から思います。