吹替洋画劇場 コロンビア映画90周年記念『ラスト・アクション・ヒーロー』デラックス エディション(初回限定版) [Blu-ray] の感想

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当時ではT2に次ぐ超高額な製作費で、シュワちゃん自ら製作総指揮に就き、公開はあのスピルバーグの『ジュラシック・パーク』と同時期。相当自信があったようですが、結果ごっそり観客を持っていかれてしまい、更には翌年のラジー賞に大量ノミネートと憂き目にあってしまいましたが、日本国内では割とファンの多い作品で、長年シュワちゃんファンの私も失敗作とは思ってません（笑）！

アクションも派手かつ、ファンのツボを押さえた演出も良いし、シュワちゃん自身によるセルフパロディも面白く、それまで過激な暴力シーンなどが目立つ作品が多かった彼が、幅広い層、主に低年齢層から支持を集めたかったんだろうなあという思いが伝わる映画作りで、ファンとしては微笑ましいです。（流血&暴力シーン控えめ、下品なスラングはほとんど無し、主人公ダニーとの友情や超王道な展開etc…）

吹替洋画劇場は今回初購入でしたが、他メーカーで主流の、“通常の本編ディスクに吹き替え収録、地上波カットシーンは字幕補完”ではなく、別ディスクに地上波放送時と同じ尺で収録されています。
つまり、追加収録を施したノーカット版ではありませんが、途中原語に切り替わるストレスは無く鑑賞できます。
随分前にテレビで観た、大塚明夫&野沢雅子のフジテレビ版吹き替えは懐かしくて楽しめました。玄田氏がFixになってからは専らシュワちゃん=玄田氏ですが、ジャック・スレイターに関しては、大塚氏も負けないくらいハマっていて格好いいです。

テレビ吹き替えのディスクは、HD放映時の本編を使用しているらしいですが、一部の場面で粒子の目立つ、ざらついた低画質になります。あくまでも特典ディスクなので、そこまで文句は言えないのかもしれませんが…。何より本編ディスクの画質も、DVDとの違いが判らないくらい、ブルーレイの恩恵を感じられないものだったので、画質面では少々残念な仕上がりです。

画質はもう少し頑張ってほしかったですが、貴重なテレビ版２種類とソフト版が楽しめる現時点で唯一のソフトです。初回限定生産みたいなので、気になる方は早めに押さえておいた方がいいですよ。

私個人的には、大塚明夫氏の吹き替え版は印象的です。死んだ友人に対して「屁は臭かったが…」とか、カーチェイス中の「体に悪いな。甘いものは。」とか、わりと張っちゃけた感を出していて面白かったのを覚えてます。
逆にテレビ版の玄田哲章氏バージョンは知らなかったのでそっちはどうなのか楽しみです。
とにかく吹き替えブームで本当に嬉しい。ソニーさんもブームに乗っかってくれてありがとう。