夜はともだち (POE BACKS Babyコミックス) の感想

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参照データ

タイトル夜はともだち (POE BACKS Babyコミックス)
発売日2014-11-22
製作者井戸ぎほう
販売元ふゅーじょんぷろだくと
JANコード9784893939715
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ボーイズラブコミックス

購入者の感想

いたぶられることで快感を感じる真性Mな男の子、飛田くん。
そんな彼の性癖を知り、おもしろそうだからとS役を買って出る似非Sな男の子、真澄。
SMの関係だけで成り立っている2人。そこに愛を求めると、ズレが生じはじめて・・・。

井戸ぎほうさんの漫画は、間というか、行間というか、そこを汲み取るのがとても難しいです。
似非Sの真澄目線で描かれているので、飛田くんの言葉や表情の真意はわからない。
最初は読んでる方も真澄の気持ちと同じで、飛田くんへの届かない愛情に不安や焦燥を覚えます。
けれどラスト、飛田くんの心に一瞬だけ触れられます。
それを知った上で読み返すと、まったく違う印象に変わります。
飛田くんの言葉、表情、行動の意味が読み取れます。
ものすごくわかりにくいけど、彼は真澄にちゃんと愛情を向けています。
自分の良いように解釈してるだけかもしれない。
でも、物語全体を通してたぶんたった2箇所しかない飛田くんのモノローグで、彼は真澄のことを語ります。

(初めからずっと、いつも、真澄は優しい)

2人に足りないのは”言葉”です。
いくらセックスしても、SMプレイに慣れてきても、デートをしても、通じ合えない。
飛田くんが真澄のつくり笑いを指摘したとき、本当は何を言いたかったのか。
ベランダから飛田くんが真澄に言った「また来て」を聞き取れていたらどうなっていたか。
お互いの気持ちを知れる場面はたくさんあるのに、あえてさせない。
まるで映画みたいな展開や人物描写だと思いました。

真澄の瞳を金星に例えるのは、飛田くんにとって最上級の愛のことばに思えた。
不器用で、もどかしい2人がお互いの愛を知るはなしでした。

普通青年の真澄くんがM男の飛田くんと知り合い、最初は興味本位からSMプレイを始めます。
しかし真澄くんは飛田くんにセフレ以上の感情を持ち始めてしまい、飛田くんの悦ぶことをしてあげたいけど、真性Sではないのでそれが苦痛になってしまう。
飛田くんはドMなんだけど、幼少期にトラウマなどがあったワケではなく自分の快楽を探った結果Mになっていただけで、今まではSMプレイを楽しんでいた。でも真澄くんと知り合って愛情みたいなものを知るようになる。
そして二人は・・・

飛田くんの前のご主人である佐久間さんとどうして関係がこじれてしまったのか作品中では明確に語られていないのだけど、佐久間さんは飛田くんを愛していたけど飛田くんが佐久間さんに愛情を感じられなかったってことですかね。

ラストはハッピーエンドで素敵なラブストーリーを読んだなぁという読後感でした。

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