手にとるように小売・流通がわかる本―新しい“顧客接点”をつくり出す仕組みとは? (「手にとるようにわかる」シリーズ) の感想

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参照データ

タイトル手にとるように小売・流通がわかる本―新しい“顧客接点”をつくり出す仕組みとは? (「手にとるようにわかる」シリーズ)
発売日販売日未定
製作者上原 征彦
販売元かんき出版
JANコード9784761265052
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » サービス・小売 » 一般

購入者の感想

私達が普段買い物をする時に気にするのは、『どの店に行くか』、『行った店に欲しいものがあるか』、『その商品はいくらか』といった事柄です。
私たちの視線や注意は店や商品だけに向けられがちですが、私たちの購買活動に影響を与えるのは「店」と「商品」だけではありません。
もちろんメーカーの製品開発に興味を持っている人、新製品発表のニュースに敏感な人も大勢いることでしょう。
ではメーカーの工場で作られた製品がお店に並ぶまでの過程に注意を払う人はどれだけいるでしょうか。
私たちが普段行なっている購買活動において、店や商品あるいいはメーカーと同等に流通が果たしている役割の大きさを再認識させてくれるのが本書です。
この流通の役割の理解がなければ、私たちは「モノを売る」「モノを買う」という活動の根本を理解することはありえません。

おそらく、今最も私達にとって利用頻度が高い店舗形態はコンビニです。
このコンビニの営業形態や品揃えを実現するのが流通の仕組みです。
コンビニで当たり前に行われている多品種ががひつとのトラックで配送されているという仕組みも、コンビニの創生期にはアイテムごとにトラックが分かれていたと聞きます。
当たり前と言われればそれまでですが、コンビニは店舗だけでは現在のような品揃えや販売方法を実現することができないわけです。
その前に遡れば、大手スーパーがメーカーと流通の覇権争いを行ったこともありました。
流通のキープレーヤーは時代ごとに変遷していきますが、本書を読めばそのダイナミズムを明快に把握することができます。

本書は1990年代までの流通史をきっちり押さえていますが、一方で2000年以降のコンビニエンスストアの多角業務化、あるいはネット通販ブームについては、大雑把な概念提示のみとなっています。
本書が2008年に出版されたことを考慮すると、少々物足りない感じがしました。
しかし本書が経済やマーケティングの重要な基礎概念をを与えてくれることは間違いありません。
本書は図と解説の見開きで単位でトピックが進む構成ですので、読みやすさも抜群です。
学生や社会人を問わずにお薦めしたい1冊です。

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