終わらざりし物語 下 の感想

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参照データ

タイトル終わらざりし物語 下
発売日販売日未定
製作者J・R・R・トールキン
販売元河出書房新社
JANコード9784309203973
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

追補篇でもいくらかふれられているローハン建国の歴史が、ここに至って明らかにされた。
青年王エオルと執政キリオンとの盟約は、歴史的記述である追補篇では書ききれなかった躍動感と、何より北方人の熱狂がある。ここを読んでいたから、PJ-RoKで烽火が白の山脈を走る意義と壮大さが伝わってきたのだと思う。また、本編では僅かに触れられただけだったアイゼンの浅瀬の戦いを知ることで、セオデン王の悲しみの深さが知れる。
本書はそれだけでなく、本編でも(登場は少ないが)重要なアイテムであるパランティーアに関する考察もあり、設定大好きのトールキン教授らしさがうかがえて面白い。更にガンダルフ達「イスタリ」とは何者であるかという件はSilにも著されておらず興味深いところであるし、「はなれ山の探索」はHob中では途中どこかへ消えてしまうガンダルフの目線でホビットとドワーフの冒険の裏話が語られ、これもまた興味を誘う。
詰まるところ、中つ国の壮大なネタ帳なのだが、そこには矛盾を超えた面白さがぎっしりと詰まっているのだ。

この下巻は中つ国第三紀の出来事について、本編『ホビットの冒険』『指輪物語』では語られなかった部分を読むことができます。
「あやめ野の凶事」では、イシルドゥアとその世子エレンドゥアの最期が詳細に書かれています。
「エレボール(はなれ山)への遠征」では、なぜビルボが旅に加わったかなど、裏話が満載で本編なみの面白さです。
その他、上記2冊のファンにはたまらない内容が詰まっています。
本書の帯に、「本書を読まずに『指輪物語』は語れない!」とありますが、まったくその通りだと思います。
なお、上記2冊は読んでいるが、『シルマリルの物語』はまだ、という方は、この下巻だけで充分です。

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