こころの読書教室(新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトルこころの読書教室(新潮文庫)
発売日2014-09-05
製作者河合 隼雄
販売元新潮社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

著者の河合隼雄さんは言わずと知れた心理療法家。
ご自身はそれほどものすごく本を読むタイプではないとおっしゃっているけれども、
なんのなんの、児童書から古典、小説に至るまで、幅広く本を読まれている。

これまで読まれた本をテーマ別に紹介する講演の記録を元にして作られた本なので、
話し言葉で書かれているせいか、とてもなじみやすい。
ほんとうに話しかけられているようで読みやすい本になっている。
これなら、読書が苦手という方でも読みやすいのではないかと思う。

そして、単に本を紹介するというよりも、
「こころとはなにか」という問いと絡めて話をしている。
まさにこれこそが、生きた心理学だと思う。

たとえばカフカの『変身』。
朝起きたら、気持ちの悪い虫になっていた、という話で
ご存知の方も多いと思うが、
これを心理療法家が読み解くと、こういう解釈になるのかあと、
とても新鮮な気持ちになった。

本を読むということは、単に知識を得るということだけではない。
自分の持っている世界を広げ、1度の人生では経験しきれないような体験ができる、
それが本の持つチカラなのである。

人の心の内側、心の動きを書いた良書はたくさんあるから、
それを読むことで、難しい知識を詰め込んだ心理学の本を読む以上の体験ができるのではないかと思う。

読書なんて、つまらないし苦手だ、という人にほど
この本を読んでみてほしい。
本を読むということの楽しさまで伝えてくれている良書である。

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