宇宙に外側はあるか (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトル宇宙に外側はあるか (光文社新書)
発売日2012-02-17
製作者松原 隆彦
販売元光文社
JANコード9784334036676
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 宇宙学・天文学 » 一般

購入者の感想

私は、「宇宙に外側はあるか」という本書のタイトル名に大いに興味をそそられて、本書を読んでみる気になった。というのも、宇宙論の入門書を幾つも読んでいると、宇宙は膨張し続けているとは解説されているものの、よくよく振り返ってみると、膨張し続けている宇宙の最果てに、外側というものがあるのかないのかという素朴な疑問に答えてくれた解説にはお目に掛かったことがなかったのだ。 

本書を読む前に目次をざっとさらってみると、本書のようなタイトル名の入門書の常として、本書のタイトル名は、全5章のうちの一番最後の章題として載っており、第4章までをいわば序論として、最後にこの非常に興味深い疑問に答えてくれているのだろうと期待して読ませてもらった。 

ところが、第5章の18に分かれた節を読み進めていっても一向に節題にも本文にも「宇宙に外側はあるか」という文言はなく、並行世界やマルチバースについて詳述されているだけであり、内容的に見ても、とてもその疑問に答えている箇所があるとは思えなかった。本当に存在するのかどうかも定かでない並行世界やマルチバースをもって「宇宙に外側はあるか」の答えとするということなら、あらぬ期待を抱かせられて最後に梯子を外されてしまったという感は否めない。

ただ、そうしたことを別にすれば、本書は、初心者向けの分かり易い入門書とすることをしっかりと意識した非常に分かり易い筆致で書かれており、第4章までは、初心者向けの分かり易い入門書として、十分お勧めできる内容だと思う。また、問題の第5章も、並行世界やマルチバースについての話自体は本書の最大の読みどころであることは間違いなく、結構深く、難解でもあり、禅問答や哲学書を読んでいるような趣もあるのだが、内容的にはこれが一番面白かったことも間違いない。 

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