銀座の恋の物語 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル銀座の恋の物語 [DVD]
発売日2013-02-02
監督蔵原惟繕
出演石原裕次郎
販売元Happinet(SB)(D)
JANコード4907953049550
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ

購入者の感想

言わずと知れた裕次郎、ルリ子の傑作である。シネマスコープ、総天然色の魅力をいかんなく発揮して、最後まで楽しんでしまった。というより撮影当時の銀座風景が懐かしい。都電の通る姿、服部和光のいわゆる四丁目交差点の景観。この撮影の後、十年を経るうちに服部和光を除いて、そのすべての景観が失われてしまったことは、いかに東京オリンピックがあったからといっても、それだけのせいではない。この作品の制作サイドで活躍しただれもが、そんなことは予想だにしなかったであろうし、それこそがまさに日本の高度経済成長、所得倍増の現代史そのものの結果であった。脚本に山田信夫、熊井啓、監督に日本のスコット兄弟といえる蔵原兄弟の兄、惟繕があたっている(これはスコット兄弟の方があとなのだから、当然イギリスの蔵原兄弟と言い換えるほうがいい)。カメラを存分に振り回して、当時脚光を浴びていたヌーベル・ヴァーグ風なのも好感が持てる。日活は当時再開して間もなくで、ようやく混乱期を乗り切った時期。若い才能をどんどん登用して成功していたのだから、まさしく破竹の勢いの時でもあった。日活の傑作の一本である。うっかりしていたが、この作品、結局ヒロインがどうして記憶を失い、デパートの店員となっていたのか、その謎はついに最後まで明かされていない。そのあたりを憶測をたくましくしてストーリーをじぶん的に組み立てて見ても、どうもしっくりとはしないのである。それならいっそ、何の説明もないままにして、「治った戻った」の祝賀パーティーで流れ解散にしてしまうという算段だったのではないかと思われる。まともにこの作品を振り返るとなんだかおさまりの悪い作品なのだが、良いではないか、楽しいではないか「これがほんとの恋の物語」なのだ歌って幕を閉じれば目出度し目出度しである。ヒーロー、ヒロインのほかに、ジェリー藤尾、和泉雅子、清川虹子、清水雅夫、高品格らが好演。それからこれははっと気づいて驚いたのだが、のち松竹の名物シリーズとなって続いた「男はつらいよ」のシリーズで重要な役を熟すおいちゃんの下條正巳、おばちゃんの三崎千恵子が出ている。また寅さん最良のマドンナと言われた浅丘ルリ子までここにいたのである。ヒット作の奇しくもの因縁を感じるのはじぶんだけだろうか。

この映画の生まれた1961年、昭和36年は、私の生まれた年です。若々しい裕次郎さんとルリ子さん、二人とも銀座の街が良く似合う!映画に出てくる数寄屋橋の公衆トイレや日比谷公園の大噴水(1961年竣工)を散歩すると当時の裕次郎さんルリ子さんに会えるような気がします。このDVDを観てから銀座周辺を散歩してみるのも一興です。

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