豊竹山城少掾　義太夫名演集 の感想

すばらし音源なのにレビューがないのはさびしいので一言
これを聞かずして、という名演奏です。

昭和22年の占領下で録音された「御殿」「道明寺」「狐別れ」、
文化財保護委員会（文化庁の前身）が昭和2４年に録音した「俊寛」、
それに昭和27年四ツ橋文楽座実況の「流しの枝」が収録されています。
「流しの枝」は鶴澤藤蔵、他は四世鶴澤清六の三味線です。
「御殿」は初CD化、「俊寛」「流しの枝」は初めての音源です。

ひょっとするとすぐには良さがわからないかもしれません。
（私もそうでした）
とっつきにくさはありますが、なにか違う本物感があります。
何度も聞いているうちに汲めども尽きない発見があります。

古典芸能のCDは廃盤になってしまうことが多いので、
関心のある方は手元に置いておかれることをお勧めします。