特捜部Q ―カルテ番号64― の感想
参照データ
タイトル | 特捜部Q ―カルテ番号64― |
発売日 | 2014-10-30 |
製作者 | ユッシ エーズラ オールスン |
販売元 | 早川書房 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学 |
購入者の感想
シリーズ四作目。一作目が良すぎたのでその面白さを100とすると、75くらい?と感じました。しかしやっぱり面白い。
ミステリーとしての謎解き部分を重視すると物足りなさもありますが、
北欧ミステリは心の闇の深さ、残酷さ、日本とは異なる社会構造が生み出す人間ドラマが読みどころと感じているので、
その点では十分に堪能できました。
復讐者の女性には同情すべき正当な理由だけでなく、いくらなんでも逆恨みが過ぎるという部分もあり、残酷な復讐劇の爽快感は減じているかも。
悪役にも狂っているのに愛情深い部分が見えたり、人間の中の一括りにならない感情の複雑さが描かれています。
被害者加害者の過去編が半分を占めていて、そこもひとつのストーリーとして読み応えがあります。
身勝手な「遺伝断種」のための「強制中絶・不妊手術」という題材は許せないものだと思いますが、それが実際に行われていたという歴史に一番ぞっとしました。
主要キャラクターの三人の微妙な関係とユーモラスなやり取りはバージョンアップしていて、過去編の凄惨さとバランスよく読ませてくれます。
カールに残りの二人がなんか心を許していない感じが微笑ましく緊張感もあって、いい。
カールのどうもツイてないイケてないところは応援したくなります。
アサドやローセの謎はまだ明らかになっていないので次作も気になるところです。
ミステリーとしての謎解き部分を重視すると物足りなさもありますが、
北欧ミステリは心の闇の深さ、残酷さ、日本とは異なる社会構造が生み出す人間ドラマが読みどころと感じているので、
その点では十分に堪能できました。
復讐者の女性には同情すべき正当な理由だけでなく、いくらなんでも逆恨みが過ぎるという部分もあり、残酷な復讐劇の爽快感は減じているかも。
悪役にも狂っているのに愛情深い部分が見えたり、人間の中の一括りにならない感情の複雑さが描かれています。
被害者加害者の過去編が半分を占めていて、そこもひとつのストーリーとして読み応えがあります。
身勝手な「遺伝断種」のための「強制中絶・不妊手術」という題材は許せないものだと思いますが、それが実際に行われていたという歴史に一番ぞっとしました。
主要キャラクターの三人の微妙な関係とユーモラスなやり取りはバージョンアップしていて、過去編の凄惨さとバランスよく読ませてくれます。
カールに残りの二人がなんか心を許していない感じが微笑ましく緊張感もあって、いい。
カールのどうもツイてないイケてないところは応援したくなります。
アサドやローセの謎はまだ明らかになっていないので次作も気になるところです。