心理学 (New Liberal Arts Selection) の感想

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参照データ

タイトル心理学 (New Liberal Arts Selection)
発売日販売日未定
製作者無藤 隆
販売元有斐閣
JANコード9784641053694
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門

購入者の感想

 この本は、心理学の基礎を押さえるための専門書として書かれたもので、
読者層としてはもちろんながら心理学を専攻する学生を想定している。
が、二色刷りでメリハリのある記述で、心理学を専攻していない者でも読
みやすい内容になっている。
 心理学の入門書というと、200ページ前後の薄い本が多く、心理学とは
何ぞやということを知りたい者にとっては、何となく物足りない印象を持
つものが少なくない。門外漢ではあるが、心理学というものをもっと深く
知りたいという者には、この本をお勧めしたい。内容が盛りだくさんで、
分量も多く、簡単なものではないが、専門書であることを踏まえれば、こ
れでもかなり読みやすい。
 この本は、新しいものであるため、最近のトピックスを取り上げている
ところもよいが、何と言ってもカウンセリングについて、頁を多く割いて
いるところが非常に評価できる。概説書で、カウンセリングの方法まで取
り上げたものは他にないだろう。わずかではあるが、解決指向型アプローチ
にも触れており、幅広くカウンセリングの方法をカバーしていることがわ
かる。
 心理学を専攻する学生に限らず、幅広く読まれてよい一冊である。
 

海外の心理学テキストには、最新の話題が多く取り入れられ、かつ、図や表や写真が多く載せられている「魅力的な」ものが多かった。それに対して、日本語のテキストは、どれを見ても似たりよったりだったり、また、最新の話題を無理に取り入れたために「はずせない」話題が、大胆にもカットされているものが多かった。その原因の一つは、「心理学」テキストは半期の一般教養の心理学で使われることを前提に2500円前後、250ページ前後に押さえることが要求されたからである。このような条件では上記のようなパタンのかわりばえのしないものしかできないのである。しかし、この本は600ページ近い本文としっかりとした専門家の著者たちによって、海外のテキストに負けないものとなっている。そのような意味では、日本初の本格的テキストといえるであろう。話題も最新のものまで取り上げられ、かつ、あまりにも古典的すぎて心理学者も誰も知らない(だけどなぜか、従来の教科書には載っている)ような概念はあっさりと整理されている。今後、本格的に心理学を学ぶすべての学生、および、心理学に少しでも興味をもって+αを知りたい他学科の学生、教養人にとって、この本は大きな存在となるであろう。また、進学希望者、公務員志望者の基本書としても使用できる。難は特にないが、今後は、海外のテキストのようにCDROMによるビジュアル教材の提供、教師用のマニュアル、インターネットリンク、ワークブック、などを付加して充実させていって欲しい。

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