音楽ビジネス革命‾残響レコードの挑戦‾ の感想
参照データ
タイトル | 音楽ビジネス革命‾残響レコードの挑戦‾ |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 河野 章宏(残響レコード社長/te'ギタリスト) |
販売元 | ヤマハミュージックメディア |
JANコード | 9784636852844 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » ビジネス人物伝 |
購入者の感想
元フリーターのバンドマンがわずか10万円で設立したレーベルが数年で年商2億円の会社に成長ーーギタリストである著者は、自分のバンドのCDを出すときに「レーベル名」がある方がかっこいい、という理由で「残響レコード」を作る(その後すぐ1千万円出してくれる「エンジェル」が現れるのだが)。90年代の音楽バブル期ならいざ知らず、レコード会社やCDショップが軒並み潰れているこの00年代においては正に奇跡的、であろう。
現役のバンドマンあるいはミュージシャンが会社を経営することは、海外ではザ・ビートルズのAppleやハーブ・アルパートのA&M、日本ではフォーライフなどが有名だろうが、案外少ないような気がする。(「元」はたくさんいるだろうが)。恐らく、現役だとついつい「どんぶり勘定」になって失敗するのが多いのではないだろうか。
著者が目指したのは自分と同じように90年代のオルタナ/グランジ系に影響を受けた30代のロック好きに受ける音楽をリリースすること(ビジネス戦略として考えると自分の得意な領域に特化する)。そしてレーベルのイメージを統一し、「ブランド買い」をしてもらう。そのためにはいくらいいバンドでもイメージに合わないものは契約しない。発売までにプリプロを繰り返し、入念に仕上げをする(丁寧な商品開発)。無駄な経費はかけず少数精鋭で運営するが、スタジオ建設やこれぞと思った時には投資を惜しまない。理科系というだけあって合理的であり、冷静である。ミュージシャンが「ビジネス書を読むのはためになる」というのは意外であるが、その方法論を聞くとなるほど勉強している。
現役のバンドマンあるいはミュージシャンが会社を経営することは、海外ではザ・ビートルズのAppleやハーブ・アルパートのA&M、日本ではフォーライフなどが有名だろうが、案外少ないような気がする。(「元」はたくさんいるだろうが)。恐らく、現役だとついつい「どんぶり勘定」になって失敗するのが多いのではないだろうか。
著者が目指したのは自分と同じように90年代のオルタナ/グランジ系に影響を受けた30代のロック好きに受ける音楽をリリースすること(ビジネス戦略として考えると自分の得意な領域に特化する)。そしてレーベルのイメージを統一し、「ブランド買い」をしてもらう。そのためにはいくらいいバンドでもイメージに合わないものは契約しない。発売までにプリプロを繰り返し、入念に仕上げをする(丁寧な商品開発)。無駄な経費はかけず少数精鋭で運営するが、スタジオ建設やこれぞと思った時には投資を惜しまない。理科系というだけあって合理的であり、冷静である。ミュージシャンが「ビジネス書を読むのはためになる」というのは意外であるが、その方法論を聞くとなるほど勉強している。