水を打つ(上) (実業之日本社文庫) の感想

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参照データ

タイトル水を打つ(上) (実業之日本社文庫)
発売日2010-10-05
製作者堂場 瞬一
販売元実業之日本社
JANコード9784408550022
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » た行の著者

購入者の感想

 裏面のあらすじを読んだ時は、実際の“レーザーレーサー”問題をテーマにした社会派作品だと思っていた。
 しかし、その側面もありつつ、選手の心理などをうまく描写した作品だった。
 まだ上巻しか読んでいないが、かなり面白いと思う。

 上巻の見どころは、今岡と小泉につきると思う。

 今岡の現役続行と引退とで揺れ動く心境や、小泉のマスコミ受けはするが、チーム内では浮いた存在になっているところなどは、面白い部分もあるが考えさせられることも少なくなかった。
 特に小泉が先輩マラソン選手の講演を勝手に帰ってしまったところや、今岡を挑発して他の選手と喧嘩沙汰になったりしたところなどは見ていてハラハラしっ放しだった。

 そうそう小泉と言えば気になる言葉がふたつあった。

 一つは、「FS−1」の開発者・久本が「あの男は完全にFS−1に依存している。取り上げてしまったら、どんな影響がでるかわからない」という、もう一つは、代表監督の小柴が小泉のことを、「・・・・、あいつは強くないぞ」よいったこと。

 この二つはこれからの物語にどうかかわってくるだろうか。
 下巻も楽しみだ。

40代男性です。
堂場さんの作品は好きで、これが46冊目になります。刑事ものも好きですが、スポーツものが大好きです。

これも期待に違わぬ感動を与えてくれました。
堂場氏の作品は、大人のスポーツものとして楽しむ事が多いですが、これは、青春、を感じました。小泉くん、これからも頑張って欲しいです。出来れば、4年後、8年後のオリンピックでの活躍を見たい、読みたいです。

自分自身、チームスポーツを今でも僅かながら競技として楽しんでいます。高校時代には弱小チームでしたが野球部でした。それらの経験からしても、この作品でのメドレーリレーでの戦いの難しさと楽しさを実感出来たと思います。

水泳を舞台にした小説を過去にいくつ読んだでしょうか?記憶にありません。この作品は、水泳のシーンとスイマーの心理も生き生きと描いていて、自分が泳いでいるような臨場感と緊張感を持ちました。その意味でも良い作品だと思いました。

ストーリーにはくさい部分もあったと思います。青春スポコンもの、みたいな面もあったと思います。昔、巨人の星やあしたのジョーで泣いたのと同じような気持ちをもったと思います。今岡さんが小泉君を助ける場面なんて、くさくて、くさくて、あきれました。しかし、それはそれで良いのだと思っています。何はともあれ、泣きました。終わり方も良かったと思います。

これからも、このような丁寧な作品を生み出し続けて欲しいです。

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