Lectures on Quantum Mechanics の感想

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参照データ

タイトルLectures on Quantum Mechanics
発売日販売日未定
製作者Steven Weinberg
販売元Cambridge University Press
JANコード9781107028722
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

購入者の感想

20世紀物理を代表する書物を2冊あげるとしたら、Dirac「量子力学」(藝術品)とWeinberg「場の量子論」(超難解)であろう。
本書は後者のNRQM。(著者が本書を書いた目的と特徴は序文に述べられているので「なか見検索」で見て欲しい。特に、
「Dirac方程式はシュレーディンガー方程式の相対論版である。」という考えは誤りであり、混乱を生じるのでDirac方程式の記載は無い。)

感想としては、
1. 各章の配置が絶妙
Ch.1 歴史
Ch.2 中心力ポテンシャル中の粒子の状態
Ch.3 量子力学の一般原理 ・・・Diracの変換理論
Ch.4〜Ch.12 各論(Ch.4はSpin、最後のCh.12はエンタングルメント)
「量子力学の一般原理」が事実上一番最初にきており、量子力学の理論形式が分り易い。 (電磁気で云うとMaxwell方程式が最初にくるイメージ)

2. 記述は簡潔
 量子力学の本としては薄い357頁に多くの項目が記載されており、必然的に簡潔(懇切丁寧ではない。)

3. 古い本ではタブーとしてわざと触れてないトピックを含んでおり興味深い。
 ・非コペンハーゲン解釈、エンタングルメント

本書はGraduate向けTextとなってますが、他の本(特に古い本)では理論形式が分りにくいので、学部で初めて読む本としても適していると思われる。
就職予定の人はCh.1〜Ch.3を理解して、それ以降の章は解る処だけ読めばよいと思います。
 
尚、序文に予備知識の事は書かれていないが、本書のように「量子力学の一般原理」が最初にくる本では、線形代数(無限次元の)の知識が必要。
Byron Fullerの[Mathematics of Classical and Quantum Physics]が懇切丁寧で英語も平易で分り易い。(Ch.3〜Ch.5が線形代数。特にCh.5のHilbert 空間の説明が見事。)

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