ヨーロッパユニバーサリスIIIクロニクル【完全日本語版】 の感想

世界史好きの方なら、歴史アトラスや歴史年表で中近世ヨーロッパの勢力図をみて思いにふけったことがおありだろう。このゲームはまさに見てるだけの歴史に自分が参加でき、なおかつ書き換える喜びを味わうことができる。年表で勢力が入り乱れた縞模様で表されていたものが、自分のモニターに表示されるのは実に感慨深い。
各国がようような利害のもとに動き、戦争・同盟を繰り広げ自らもその一員としてプレイ出来るのは、他では味わえない。特に外交が実に精巧に作られている。時間を忘れるほど熱中してしまう。
しかし、いくら自分が気に入ったとはいえ、これを万人に勧められるかといえば簡単にそうとは言えない。まず時代が中近世ヨーロッパなのが普通の人には馴染みないはずだ。世界史を知らないと分けがわからず、楽しめないだろう。それに拡張５本目ということで、ルールがかなり複雑になっている。最初は、一番やさしい難易度でイギリスを選んでも、かなり難しかった。さらに拡張で変更された点も頭に入れなければならない。
動作はオートセーブで時折バグが出る以外は安定しており、基本的に買いだと思う。だから歴史好きで、割と地味なパラドゲーだと知ってプレイできる方に勧めるに留めたい。0