秋のあなたの空遠く の感想

【秋のあなたの空遠く】
タイトルは、「山のあなたの空遠く…」(「山のあなた」 カール・ブッセ作、上田敏訳)から取ってきたのかな？
・・・畑亜貴のセンスが天才（笑）

曲調は、昭和アイドル歌謡と演歌歌謡の中間くらいで、70年代前半くらいのノリ！？
長すぎでも短すぎでもない演奏時間。Off Vocal もなかなか良い感じ。

歌声は、1コーラス目の楠田さんの、語尾で音程を外したような歌い方が、微妙に「こぶし」が利いてるみたいでキュート♪
楠田さんは、歌はあまり上手そうでないわりに声質が天才肌に思われて、
いわゆる「ヘタウマ」ならでの独特の持ち味があって、こういうのは大好き♪♪♪

2コーラス目以降は、第一印象では、「知らないLove*教えてLove」や「微熱からMystery」などと比べると、
始めのテンションが続かずに散漫としてまとまりに欠けた感があったものの、
繰り返し聴いてるうちに、耳に馴染んできて、だんだんとこの曲の良さが分ってきたような感じです。

僕は基本的には、三森すずこのファンで、あのクセのない、しなやかな歌声が好きです。
ここでは、曲の最後の畳み掛けのところで、いい味出してます♪

飯田さんは、伸びがあって、あどけない少女らしさを残した感じの歌い方が好印象です♪

歌の内容については、Printempsの「永遠フレンズ」は、個人的な経験と重なったのか、心の琴線に触れては思わず涙を誘う神曲になったわけで、
その体験からすると、「秋のあなた…」は、リリホワの昭和ネタ路線もあってか、ベタドラマな展開のような。。。

ただこれも、すでに離反している、或いはこれから離反していくであろうファンに対する制作者側の心情、コンテンツの心情を語ったものと解釈すれば、
もののあはれを感じて、しみじみとした気持ちにさせられるような。。。

そうなると、このアナクロニズムな昭和アイドル歌謡の、哀惜の情調を帯びたメロディが、この上なく、しっくりくるかも♪

【ふたりハピネス】