流刑の神々・精霊物語 (岩波文庫 赤 418-6) の感想
参照データ
タイトル | 流刑の神々・精霊物語 (岩波文庫 赤 418-6) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ハインリッヒ・ハイネ |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003241868 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 外国のエッセー・随筆 » ドイツ |
購入者の感想
新しい文化が輸入されることで、これまでの信仰が駆逐されてしまうことは歴史上珍しいことではありません。しかしキリスト教のようにそれまで信仰されていた神々を零落させ辺境に追いやった例は少ないでしょう。この点について比較的キリスト教の政策を受けずにすんだ日本人にとっても薄ら寒いものを感じるのではないでしょう。
若き日の柳田国男も『流刑の神々』の読んでおり、民俗学を専攻する要因になったのではないかと訳者の小澤氏は述べています。ハイネも柳田も古き信仰が蹂躙されるのを見るに耐えなかったのかもしれません。
もちろん現在の観点からすれば単純にキリスト教批判の書として読むのは危険でしょう。しかし「民族の信仰」を考える上でこれほど有益な作品はありません。
若き日の柳田国男も『流刑の神々』の読んでおり、民俗学を専攻する要因になったのではないかと訳者の小澤氏は述べています。ハイネも柳田も古き信仰が蹂躙されるのを見るに耐えなかったのかもしれません。
もちろん現在の観点からすれば単純にキリスト教批判の書として読むのは危険でしょう。しかし「民族の信仰」を考える上でこれほど有益な作品はありません。