創価学会と平和主義 の感想
参照データ
タイトル | 創価学会と平和主義 |
発売日 | 2014-12-10 |
製作者 | 佐藤優 |
販売元 | 朝日新聞出版 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 宗教 » 宗教入門 |
購入者の感想
私は創価学会の信者でも、公明党の支持者でもないが、佐藤優という論客が創価学会・公明党をどう捉えているのかが気になったので、『創価学会と平和主義』(佐藤優著、朝日新書)を読んでみた。
本書の結論は、著者が明言しているとおり、「公明党の平和主義は本物である。それは創価学会の平和主義が本物だからだ」である。
著者は、安倍晋三の胸の内をこう見ている。「集団的自衛権行使容認へ向けて、安倍首相の原動力となったのは、トラウマによるものだと私は考えている。それは、安倍首相の祖父である岸信介首相(当時)に日米安保条約改定における挫折を身近に見たという『経験』だ。左派・市民派の批判も、リベラルな保守の批判も、論理的な言説は、そんな安倍首相にはすべて届かなかった」。
これに果敢に立ち向かったのが公明党だ、というのが著者の見解である。「集団的自衛権行使容認で、自民党に押し切られてしまっては、国家主義がまた一歩せり出してくる。自分たちの支持母体の平和主義を実質的に守るためには、名を捨ててでも実を取る――『生存』の必要から生じた、自民党との協議だった。安倍首相のトラウマと、公明党のレゾンデートルのぶつかり合い、今風に言えば、『ガチの勝負』だったと見ることが妥当だ」。すなわち、結果的に、公明党だけが集団自衛権の行使に「縛り」をかけることができたというのだ。
本書の結論は、著者が明言しているとおり、「公明党の平和主義は本物である。それは創価学会の平和主義が本物だからだ」である。
著者は、安倍晋三の胸の内をこう見ている。「集団的自衛権行使容認へ向けて、安倍首相の原動力となったのは、トラウマによるものだと私は考えている。それは、安倍首相の祖父である岸信介首相(当時)に日米安保条約改定における挫折を身近に見たという『経験』だ。左派・市民派の批判も、リベラルな保守の批判も、論理的な言説は、そんな安倍首相にはすべて届かなかった」。
これに果敢に立ち向かったのが公明党だ、というのが著者の見解である。「集団的自衛権行使容認で、自民党に押し切られてしまっては、国家主義がまた一歩せり出してくる。自分たちの支持母体の平和主義を実質的に守るためには、名を捨ててでも実を取る――『生存』の必要から生じた、自民党との協議だった。安倍首相のトラウマと、公明党のレゾンデートルのぶつかり合い、今風に言えば、『ガチの勝負』だったと見ることが妥当だ」。すなわち、結果的に、公明党だけが集団自衛権の行使に「縛り」をかけることができたというのだ。