Uncommon Places: The Complete Works の感想
参照データ
タイトル | Uncommon Places: The Complete Works |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Stephen Shore |
販売元 | Aperture |
JANコード | 9781931788342 |
カテゴリ | » 洋書 » Special Features » all foreign books |
購入者の感想
いわゆる「ニュー・カラー」の代表作として知られるだけに、どうしてもその「色彩」に目がいってしまいがちだが、私的ランドスケープの嚆矢としても評価したい。特に8×10の大型カメラを軽やかに使いこなし、静かに作家的な目線を注いでいる点は、作家のきわめて卓越した技量を示すものであり、同じく大判カメラを軽やかに使いこなしていたウォーカー・エヴァンズを想起させる。
おそらく、カメラ自体はウォーカー・エヴァンズの使っていたものとほとんど変わらない、ある意味では旧式な機材であったと思われる。だが、巻頭の技術解説にもある程度は触れられているように、ネガや印画紙は当時最新のカラー感材を惜しげもなく投入しており、その意味では新旧の出会いがもたらした作品といえるかもしれない。
また、撮影スタイルという点においてもエヴァンズがパブリックな立ち位置を崩さなかったのに対し、ショアーは常にパーソナルな視線を注いでいる。特に、この「完全版」ではランドスケープ以外の室内細部やポートレートが140点(未発表写真60点含む)も追加収録されており、よりパーソナルな視線が強く現れているといえよう。現代写真の流れを決定づけた作品として、機会があればぜひ手に取ってほしい。
おそらく、カメラ自体はウォーカー・エヴァンズの使っていたものとほとんど変わらない、ある意味では旧式な機材であったと思われる。だが、巻頭の技術解説にもある程度は触れられているように、ネガや印画紙は当時最新のカラー感材を惜しげもなく投入しており、その意味では新旧の出会いがもたらした作品といえるかもしれない。
また、撮影スタイルという点においてもエヴァンズがパブリックな立ち位置を崩さなかったのに対し、ショアーは常にパーソナルな視線を注いでいる。特に、この「完全版」ではランドスケープ以外の室内細部やポートレートが140点(未発表写真60点含む)も追加収録されており、よりパーソナルな視線が強く現れているといえよう。現代写真の流れを決定づけた作品として、機会があればぜひ手に取ってほしい。