キクタンドイツ語入門編―独検5級レベル 聞いて覚えるドイツ語単語帳 の感想

ドイツ語を初めて数か月の初心者です。
種々の単語帳を手にとってみましたが、単語帳の良し悪しがよくわかりませんでした。
いきなり分厚いのはちょっと。。。という気持ちもあったので、ドイツ語検定5級に相当する本書を選びました。
アルクのキクタンシリーズ（英語）は私にとっては欠かせないほど重宝しましたので、それもあって購入。

ドイツ語初心者の私が感想を述べるのは恐縮ですが、読者としての経験を述べます。

非常に薄い、しかし、例文や複数形、名詞の性も単語に引っ付いておりますのでわかりやすい。
掲載されている単語は500語程度ですから、使用範囲は限られます。ただ全くの初心者には丁度いいかなというレベルです。
例えば名詞は名詞でひとまとまり、動詞は動詞でまとめてあるので、バラバラに挙げられている単語帳よりは評価できるのかと。
さらに、名詞の中でも「交通」「食べ物」「自然」など、カテゴリーごとに並べてある点も良心的かと思います。

しかし、500語である以上致し方ないのかもしれませんが、カテゴリーごとに覚えようとするとさらに必要だろうと思われる単語は浮かんできます。
例えば、名詞「交通」のなかで、「出発」「到着」「飛行機」という単語は出てきますが、「空港」という単語は出ておりません。
出発、到着、飛行機があれば、空港も同時に覚えるのが便利だろうと私は考えますから、その点はやや不満に感じ、実際に他のドイツ語の教科書やインターネットにあたざるを得ません。
また、そのカテゴリー内の順番もややランダムな印象を受けます。
それらがさらに順序良くまとまっているのであれば、初心者にはうってつけの単語帳ではないかと思います。
これを完成させ、中級レベルの単語帳へステップアップするのが賢明ではないでしょうか。

著者の方は恐らく、ドイツ語の研究者や言語の専門家ではないようなので、その点はやや不満に感じます。（これは、語学研究者の方が当然その言葉について知っているという前提に立っております）
出版社側もこの著者をもっとサポートしてあげたら良いのではと思わざるを得ません。