大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑む の感想

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参照データ

タイトル大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑む
発売日販売日未定
製作者大前 研一
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492521229
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

本書により改めて著者が高い見識を有している慧眼であると感じ入った

本書は確かに久々の骨太な著作である

”見えない経済大陸”

「ボーダレス経済」 「サイバー経済」 「マルチプル経済」

たしかにこれまでの「実体経済」に加え、現在ではこれら3つの経済空間が勢力を増し、急速に拡大を続けているといえる

著者も看破しているように日本は他国(とくに欧米諸国)に比べ完全に遅れていると言わざるを得ないが、それでも昨今ではほとんど全ての人がこれら3つの経済空間の広がりを実感として持つことができるところまで進んでいるといえるだろう

本書は著者も述べているようにこれら3つの経済空間を生き抜くためのマニュアル本ではないが、原理原則を知る上で多くの人に有益な書であるように感じる

その意味で一読の価値があることは言うまでも無く、より多くの方に熟読を薦めたい!!

ちなみに3つの経済空間への対処として稀有なる手腕を発揮した経営者としてジャック・ウェルチ氏が紹介されているが、その点において氏の著作にも触れ、氏の経営理念を知ることは大いに価値あることと私は考えている

余計なお世話で多くの人は読まれているだろうが、まだの方は是非一読を!

あれは日経平均がちょうど3万円を越えたバブル絶頂期だった。とあるTV番組に、早々たる経済評論家が5人集まり、90年代の日米経済を論じていた。
会場の空気は皆、90年代は日本の時代。アメリカは終わったと・・・。そんな中、大前氏一人のみが、アメリカは規制緩和で生き残った企業が成長する。日本の企業で国際的に生き残れるのは十数%しかない。90年代はアメリカが繁栄の時代になると一人孤独に論述した。
私は・・・信じなかった。
バブルがはじけ、日経平均が3万円を割る変わらない90年代初頭、大前氏は東京の土地は1/5に、日経平均は9000円へ・・と10年後の日本経済をあたかも予知するような記述を紙面で発表した。
私は・・・そんな馬鹿なと思った。
日経平均が1万円を割った2001年、大前氏は国内で『新・資本論』を発表した。これは大前氏の書いた過去十数年の本の集大成であろう。
主点は21世紀の時代は4つの経済が絡み合うことを理解すべきということだ。いわゆる19世紀から続く『実体経済』。この基準で貿易摩擦を論じると答えが出せなかった80年代。原因は『ボーダレス経済』だ。そして『サイバー経済』が起こった。また、難解な『アービトラージ』。$1が$100に化けて市場を動かせるまでになった。
現在の日本の不況を『実体経済』だけで見ていると、有効需要の創出のため、公共事業が一番の対策である。しかし、そこには『ボーダレス経済』や『アービトラージ』の考えは入っていない。それが、不況から脱出できない原因でもある。
また、繁栄する単位は国が単位ではなく、人口500~2000万人単位の地域であり、日本だけでなく、中国、ロシアまでも必然的に連邦制度を施けなければ発展しない。これらの様々な提案は、10数年前の著書「新・国富論」から様々な著書で大前氏が一貫して論じてきた理論であり、本著は最近の集大成最新バージョンである。
私は・・・今回は素直に信じることにした。

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