毒物雑学事典―ヘビ毒から発ガン物質まで (ブルーバックス) の感想
参照データ
タイトル | 毒物雑学事典―ヘビ毒から発ガン物質まで (ブルーバックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 大木 幸介 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784061181694 |
カテゴリ | 暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 家庭療法・医学 » ガン |
購入者の感想
毒物という名前にはかなり広範な物質群が含まれており、いわゆる砒素や青酸カリといった「毒薬」のほかにも、クラーレのような動物毒やアトロピンのように点眼薬として用いられているもの、加えて身近なところではスモッグ、食品添加物や農薬などといったものも毒物に分類されている。
本書はいかにも「毒」らしい物質に加えて、上記のように身近に存在し、許容量や扱い方によれば毒になりうるものまで非常に多岐にわたる物質を紹介しており、大変勉強になる。発がん物質や制癌剤などについての記述も含まれ、読み応えは十分である。まさに「毒は薬であり、薬は毒である」ことを再認識させてくれる。
一つの物質に対して見開き2ページという限られた記述ではあるが、それだけに要点がコンパクトにまとめられており読みやすい。巻末に半数致死量の一覧表や化学構造式もまとめて載せてあり、化学を勉強した方ならさらに充実した読後感を得られると思う。
ただし、発刊年数が古いため、現在ではその毒性の発揮機構が解明されているものについて不明であるという記述があったり、内容に時代を感じる箇所もある。事実に反することは記載されていないので、より詳しく勉強なさろうとする方は、加えて新しい本を読むことをお勧めする。
最後に著者の大木氏は、近年脳の分子メカニズムに関する著書を多く出しておられるので、そちらに興味のある方はどうぞ。
本書はいかにも「毒」らしい物質に加えて、上記のように身近に存在し、許容量や扱い方によれば毒になりうるものまで非常に多岐にわたる物質を紹介しており、大変勉強になる。発がん物質や制癌剤などについての記述も含まれ、読み応えは十分である。まさに「毒は薬であり、薬は毒である」ことを再認識させてくれる。
一つの物質に対して見開き2ページという限られた記述ではあるが、それだけに要点がコンパクトにまとめられており読みやすい。巻末に半数致死量の一覧表や化学構造式もまとめて載せてあり、化学を勉強した方ならさらに充実した読後感を得られると思う。
ただし、発刊年数が古いため、現在ではその毒性の発揮機構が解明されているものについて不明であるという記述があったり、内容に時代を感じる箇所もある。事実に反することは記載されていないので、より詳しく勉強なさろうとする方は、加えて新しい本を読むことをお勧めする。
最後に著者の大木氏は、近年脳の分子メカニズムに関する著書を多く出しておられるので、そちらに興味のある方はどうぞ。