ジャーナリズムの現場から (講談社現代新書) の感想

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参照データ

タイトルジャーナリズムの現場から (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者大鹿 靖明
販売元講談社
JANコード9784062882767
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » マスメディア » ジャーナリズム

購入者の感想

 ジャーナリズムとそれを担う新聞記者ら「現場の劣化は激しい(p.7)」と憂慮する著者が、「『これは』と思えるジャーナリスト(ノンフィクション作家、ルポライター)(p.8)」を取材した書。
 それぞれのインタビューは、個々のインタビュイーの「守備範囲(探検であったり、金融であったり、戦後史であったり、司法であったり)」に関わる部分と、(現在の)ジャーナリズムについての部分で構成されているが、前者の方がインパクトが大きい。
 面白いと思ったのは、インタビュイーであるジャーナリストに、本多勝一・鎌田慧的な、いわば「反権力」的な人もいれば、政府の審議会委員に入っている人や「海老沢さん(勝二元NHK会長、「独裁者」として批判を浴びた)の子分だった(p.196)」と自ら言う人まで、幅が広いこと。 
 また、私はこれまで(新聞と比べて)雑誌というものを低く見ていたのだが、「週刊誌はまず自分で企画しなくちゃいけない……企画力というのですかね、そういうのが身につきました(pp.151-152)」というように評価をしている人が複数いたことも発見である。
 著者は「悪弊が身についていない若きジャーナリストたちに向けて(p.7)」書いたというが、むろんマスコミの受け手にとっても有益。特に、「いまのジャーナリズムを覆っているのは、わかりやすいニュース解説を求める『池上彰』化ですよ。池上さん自身の功績は大いにあるとは思いますが、あまりにそればっかりだと読者のリテラシーが一向にあがってこない(p.67)」というインタビュイーの1人の発言には耳を傾けたい。
 著者の、「今の日本のジャーナリズムは問題ですよね」というスタンスでの、「誘導」的な質問が散見され、そこは気になった。

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