巨人たちの星 (創元SF文庫) の感想

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タイトル巨人たちの星 (創元SF文庫)
発売日2014-12-12
製作者ジェイムズ・P・ホーガン
販売元東京創元社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

まったくもってホーガンという人の人類観には恐れいる。合理的な考え方、科学技術の発達とその恩恵こそが人類を救い、更に明るい未来を約束するのだと微塵も疑わないその歴史観が素晴らしいのだ。 「星を継ぐもの」3部作の最終巻である本書は、人類の科学的発達は、その進化の過程からみて遅すぎたのではないかというホーガンの独特の史観の上に成り立っている。呪術・宗教、オカルトなどありとあらゆる非科学的な考え方が人類の発展を阻害し、権力や利益を一部の人たちに独占させているのだという。そこに前作で登場したガニメアンとその末裔のテューリアンを配し、さらには権謀術数・悪意の枢軸となるジェヴェレン人(彼らはミネルヴァを滅亡させたランビアンの末裔である)が敵役として登場し、ハラハラドキドキの展開となるあたりは、もうホーガンの語りにどっぷりと浸ってしまう。 テューリアンのコンピューター「ヴィザー」が管理する知覚伝送装置パーセプトロンの発想は、今年衝撃を受けた映画「アバター」の発想そっくりだ。いや、「トータルリコール」の方かしら。 第一作の「星を継ぐもの」以来の謎がすべて解決するラストは圧巻だ。ホーガンが急逝した今年改めてこの3部作を読み返したが、間違いなく極上の読書の時間を読者は楽しむことができるであろう。20代で読んだ時よりも、50歳になった今、読み返してつくづく良かったと思う。

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