徹底研究 3類消防設備士 (LICENCE BOOKS) の感想

オーム社から出ている「徹底研究」は「完全対策」をカラーにしたようなものです。 「完全対策」は発行されたのが大分前のものになり、何の工夫もないので読みにくいと思います。 それに比べると「徹底研究」は読みやすいと思います。 ３類は「徹底研究」と「筆記×実技」で勉強するといいと思います。

まず章や項目の分け方がめちゃくちゃです。例を挙げると設置基準の単元の練習問題に粉末消火剤の種類を選択する問題や、貯蔵容器の充填比の問題が出てくるため、後半の該当箇所を探すという操作を頻繁に行う必要があります。

実技問題は過去のオーム社の参考書の問題がほとんどで、最近の試験の情報を集めているとは思えません。某大型掲示板で受験者からの情報を集めたほうがはるかに役に立ちます（というか必須です）。この本や他のオーム社の参考書をすべて読んでも実技を突破することは困難でしょう。

文章を読んでもどこが試験で狙われるのかがわかりにくいです。例えばハロン1301は二酸化炭素と違って階段にも設置できますが、練習問題の中にさらっと書いてあるだけです。ガス種による設置場所の違いなどは表にまとめるなり「重要！」などのマークをつけるなりして強調すべきです。

「ちょっと一息」は完全に蛇足です。こんなものにスペースを割くなら消火剤量や圧力の語呂あわせでも載せろと思いました。

唯一評価できるといえば、消防関係法令の専門的な漢字に読み仮名がふってあったところぐらいでしょうか。

この参考書のシリーズには著者や編者が記載されていません。名前が出せないぐらい内容がひどいと自覚しているのでしょうか？