論語と算盤 (角川ソフィア文庫) の感想

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タイトル論語と算盤 (角川ソフィア文庫)
発売日2013-07-25
製作者渋沢 栄一
販売元KADOKAWA / 角川学芸出版
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購入者の感想

■「富をなす根源は何かといえば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。」…何度読んでもこの一文が鮮烈で、強烈に訴えかけてきます。企業の本質を忘れ、数字を上げるためには不正をしてしまう本末転倒な現代の世の中に必要な書です。第四次産業革命、資本主義の転換、SDGsなどが注目される現在こそ、サステイナブルな(永続する)ビジネスとはどうあるべきかの思索を刺激してくれるビジネス思想書です。

■本書は初版1916年(大正5年)の渋沢の訓話集です。なのでぜひ現代語訳ではなくこの原文で読んでほしい。渋沢が語りかけてくるような雰囲気があります。利益ばかりを追って道徳を忘れてしまっていたのは、現代もこの大正5年も同じ状況であったことが伺えます。

■しかし、読むにあたっていくつかの留意点があります;
1. 本書に入る前に、少しでも良いのでぜひ『論語』を勉強することをオススメします。と言いますのは『論語』もまったく知らないようでは、おそらく本書で何を言っているのか、まるで趣旨が理解できない可能性があるからです。一方『論語』を少しでも勉強したならば、いかにその思想を用いてビジネスをするかといった渋沢の工夫や考え方が伺えるので面白さが断然違います。

2. 当時の事情なども多分に含みます。現代にも通じるところも沢山あるのですが、通じない当時の状況もあります。通じるところは現代にも活かし、何より渋沢が言わんとしている本質を読者が抽出し、自分の仕事に役立てることが大事です。

3. 気になったところは線を引き何度も読む。また、何年かして全編を通しで読んでみる。私の場合、線を引いたところは頻繁に見返していたものの、6年ぶりにしっかりと全編を読みなおしてみたら前回とは違う部分に気づきが多かったですし、初読時にわからなかったところも今回は響いた部分がありました。

■お手軽な本ではないのですが、ぜひ一人でも多くのビジネスパースンに読んでいただきたいので、星は5つにしました。

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