完全保存版! 東京駅 の感想

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日本を代表する巨大駅である東京駅を、豊富な写真で紹介しています。

東京駅は、単に大きな駅であるだけでなく、日本の中央停車場として揺るがぬ地位を保ち続けていたり、全国のJR路線の起点であったりと特別な存在であり続けています。
駅舎の中央部に堂々たる皇室専用入り口があるなど、特別さを象徴するアイテムにも事欠きません。

戦災で破損してから長年にわたって「仮復旧」されたままだった東京駅は、ようやく2012年に、創建当時の姿に復原する大工事が完成して、昔日の美しい堂々たる姿を取り戻しました。
この東京駅も、2014年12月に開業100年を迎えたそうです。

本書には、新幹線0系をはじめ懐かしい列車も紹介されており、東京駅の今だけでなく、華やかな歴史にも触れることができます。
ドームの内部を飾るレリーフが「干支」であったり、その干支が12匹全部が揃っていなかったりと、不思議なこともたくさん隠されている東京駅は、トリビアネタの宝庫であったりもします。

なにしろ100年前の建造物なので、戦災で焼失した箇所を復原しようにも、資料が満足にそろわなかった場面もあったそうで、そんなときは一つ一つ手探りで対応していったことを知って、関係者の熱意に心を打たれました。
宮城県産のスレートが、津波に被災しながらも屋根に使用された話は、ちょっと胸が熱くなりました。

そんな数々の楽しさや驚きが詰まった本書は、お値段以上の価値があるように思います。
本書を片手に東京駅を探検してまわるのもいいかもしれません。