日本金融恐慌 間奏曲~日経平均4000円時代が来る の感想

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タイトル日本金融恐慌 間奏曲~日経平均4000円時代が来る
発売日販売日未定
製作者大竹愼一
販売元フォレスト出版
JANコード9784894519138
カテゴリ »  » ジャンル別 » 投資・金融・会社経営

購入者の感想

本当に「2012〜2015年に日経平均が4千円で底を打つ」のかどうか、神ならぬ身ゆえ何とも云えませんが、労働力(L)の不均衡=日本の国際的にみて高い賃銀水準及び資本(K)の不均衡=超低金利と銀行の国債大量保有という2つの不均衡が崩壊して、いよいよ日本経済の死と再生が始まるとの大竹氏のマクロ分析は、多分に「べき」論的響きを帯びてはいますが、かなり首肯できるものでした。

また、(1)企業を観る眼を喪った銀行がせっせと貸し剥がしたカネで国債を買い込み、それが却って動脈瘤のように正常な血流(カネ回り)を妨げていると同時に銀行の金利リスクを肥大させていること(61頁)、(2)国民経済計算の貯蓄は原価法に拠っており、「日本人の金融資産は1,400兆円あるから大丈夫だ」との言説はまやかしに過ぎないこと(86頁)、(3)日本人の性格分析=気が短い一方で優柔不断(107頁)、(4)第一次大戦後の日本経済の動向とバブル以後の状況が酷似していること(242頁)などの指摘も大いに参考になりました。

「本書で記してきたように、政府・日銀による低金利政策は景気回復のためにはなんら効果を発揮せず、潰れそうな銀行や企業の延命策にしかなっていない。わたしに言わせれば、金利は下げるのではなく、むしろ上げたほうが、仕事をするにはコストがかかるという産業界の認識が徹底し、投資が選別され新規事業が開発されて、日本の景気は再生することを知るべきであろう」(206頁)。

思えば、余りに長すぎる「モルヒネ」の投与で、本来退場すべき企業が日本には残り過ぎたのだ。そろそろ投与を止めて未だ「基礎体力」のあるうちに、最後のケリをつけなければ日本は所詮「泥舟」で沈むのであろう。また、人口減を睨んで海外でセッセと超高値でM&Aを繰り広げる日本企業も、金利リスクを勘案しないと痛い目に遭うことは必至ではなかろうか。

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