真夜中の探偵 (講談社文庫) の感想

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タイトル真夜中の探偵 (講談社文庫)
発売日2014-08-12
製作者有栖川 有栖
販売元講談社
JANコード9784062779005
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

『闇の喇叭 (ミステリーYA!)』に続く、空閑純(そらしずじゅん)シリーズ第2作。本作から、純は探偵としては“ソラ”と名乗ることになる。だから、帯には、「少女探偵・ソラ、第一の事件」と書かれている。

大阪で一人暮らしを始めた純は、“探偵”の父に仕事を仲介していた人物と出会う。その時に、たまたまその人物の屋敷にきていた元“探偵”が、後に奇妙な方法で殺害される。事件に巻き込まれた純は、その謎を解くことによって、自らの“探偵”としての資質を確認しようとする…

まず、最初に触れておくべきことは、前作を読んでいないと、分かりにくい可能性がかなりある。また、ミステリーとしては、かなり弱いと言える。前作の結末にかかわる問題と現在の純の状況などが前半のほとんどを占め、殺人事件はようやく半ばあたりで起きる。それに、トリックや犯人がそれほど驚かされるものではない。

著者はこのシリーズを通じて、二つのことを描こうとしているのではないだろうか。
一つは、特殊な状況(パラレルワールドの日本では、探偵行為が禁じられている)を設定することによってより明確化できる、探偵の“可能性”というか“役割”。著者の敬愛するエラリー・クイーンが中・後期の作品群で直面した問題に対するアプローチと思える。

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