経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書) の感想

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タイトル経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)
発売日販売日未定
製作者山根 節
販売元光文社
JANコード9784334032975
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経理・アカウンティング

購入者の感想

テレビ番組で中年のビジネスマンが『自分の会社の業績は回復した。なのに給料が減る一方なのは、一体どういうことなのだろう』と嘆いていました。本書を読めば、この疑問の答えが解けるのではないでしょうか。
そもそも、業績回復とは何でしょう?
そう、このシンプルな問いかけに対して、自信を持って答えられる人は少ないはずです。
売上高の増大?
費用削減?
それともマーケットシェアの拡大?
どれも必要条件ではありますが、十分条件ではありませんね。
本書は企業のお金の流れを記述する財務諸表を通して、どれほどたくさんの情報を得られるのか、どれほど役に立つのかを教えてくれます。
個人的に驚いたのは、どういう業種が儲かっているかを調べれば、その国の時流を読むこともできるという指摘です。
日本の花形企業は、実は消費者金融業なのだそうです(どうです、驚きませんでしたか?)。
著者の山根さんは大学卒業直後に公認会計士になったというエリートですが『簿記などを学ばなくても会計は理解できる』と会計士らしからぬ発言をしています。しかし現在慶応大学ビジネススクールの先生や、スタンフォード大学の客人教授なんかをなさっているそうで、その実力は信頼できるものに違いありません。
ただ200ページ足らずの本書だけでは不十分かもしれません。山根先生にもっと親しみたいという方は中央経済社『ビジネス・アカウンティング』をお勧めします。おそらく本書は、これをベースに噛み砕いたものだと思います。いきなり財務諸表に取り組まされますが、すさまじい力のつく良書です。
同じく光文社新書から山田真哉『さおだけやは なぜ潰れないのか』がありますが、これに興味を持った方もぜひどうぞ(光文社はマーケティングがうまいですねぇ)。

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