銀狼の婚淫 (クロスノベルス) の感想

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＊　ネタバレあります。

華藤先生、立て続けにファンタジーものですね。
舞台は、ボヘミア。今回は、狼ものです。モフモフもあります。
純真な受（愛生）と不器用な攻（ルドルフ）とのせつない恋物語です。

でも、なかなか良かったです。

必死に無償の愛情を捧げようとする、マリアの様な愛生のしつこい程の言動も凄ければ、（もの凄く分かりにくいんだけど）愛生の事を一生懸命考えて冷たく突き離そうとするルドルフとの攻防戦（？）が、とてもせつなくも、どこか温かいのです。

そして、ルドルフに冷たくされてめげそうになる愛生を慰めるのは飼い犬のタロ。
実はこの犬、愛生を慰めるタイミングを図るのがとても上手いんです。
だから、いつも愛生はタロの慰めのおかげで、元気づけられています。
ルドルフにどれだけ冷たくされても、嫌われても、ひたむきに前向きに彼を幸せにしようとする愛生が本当に健気です。

そしてそこに絡んでくるのは、ルドルフにかけられた呪いの真実と、愛生とルドルフの隠された過去。。。
これらの真実を解き明かしながら、２人の思いのすれ違いがとてもせつなくも悲しいお話です。

果たして、ルドルフにかけられた呪いは解けるのか？
そして、２人に幸せが訪れるのか？
・・・そこは、是非とも読んで確認してください。

狼ファンタジー、モフモフ、不器用な攻の深い愛、神様の様な慈悲深い受がお好きな方へおススメいたします。