文法化する英語 (開拓社言語・文化選書) の感想
参照データ
タイトル | 文法化する英語 (開拓社言語・文化選書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 保坂 道雄 |
販売元 | 開拓社 |
JANコード | 9784758925471 |
カテゴリ | ジャンル別 » 語学・辞事典・年鑑 » 英語 » 英文法・語法 |
購入者の感想
単に英語の歴史だけでなく、『こんな意味があったんだ!』と驚くこともあり、大変参考になります。
学士論文にも引用させてもらいました。
英語の文法が今の規則になるまでの過程が非常に分かりやすく解説されていますので、英語史を学ぶ学生以外の方でも、楽しんで読めると思います。
学士論文にも引用させてもらいました。
英語の文法が今の規則になるまでの過程が非常に分かりやすく解説されていますので、英語史を学ぶ学生以外の方でも、楽しんで読めると思います。
メイエにはじまり、近年の理論言語学で一定の地位を占めた感のある「文法化」現象。
本書では、英語の各種現象を、「文法化」という枠組みを用いて例証したもの。文法化理論について具体的な事例を提供するとともに、英語学習で気になる点に、歴史的説明を与えるものとなっている。
冠詞,there構文,関係代名詞など、不思議に思えば不思議な点について、文法化という道具立てを通じて示していく。そしてそれらが「格の消失」と「語順の固定化」という英語史の二大変化に収れんしていくことを示す。
やや生成文法的なオリエンテーションが取られているが、基本的には特定の理論に必要以上にはコミットしてはいない。文法化研究の進展には、本書の示したものを参考にしつつ、他の言語についても減少を考察することが必要かと思われる。
本書では、英語の各種現象を、「文法化」という枠組みを用いて例証したもの。文法化理論について具体的な事例を提供するとともに、英語学習で気になる点に、歴史的説明を与えるものとなっている。
冠詞,there構文,関係代名詞など、不思議に思えば不思議な点について、文法化という道具立てを通じて示していく。そしてそれらが「格の消失」と「語順の固定化」という英語史の二大変化に収れんしていくことを示す。
やや生成文法的なオリエンテーションが取られているが、基本的には特定の理論に必要以上にはコミットしてはいない。文法化研究の進展には、本書の示したものを参考にしつつ、他の言語についても減少を考察することが必要かと思われる。
文法化という言葉は、Grammaticalizationを日本語に訳したものです。本書は冠詞、There構文、関係代名詞等13の項目について、理解しやすい構成で書かれており、大いにお勧めできます。1各章が適切な長さなので読んでいてストレスを感じさせない、2古英語を引用している箇所が多いが必要最小限の長さで、かつ、現代英語訳のつけ方が見やすい、3Xバー理論もわかりやすく書かれている、の、以上3点が気に入りました。通常、生成文法系学者が書く文章は、「自己満足」に浸っているような鼻につくものが多いですが、本書は謙虚さが滲み出てくるような丁寧な文章で書かれており好感が持てます。保坂先生は共著という形でいくつかの本を出されていますが、単著としての出版は初とのこと。その意味で、若いころから多作でかつアグレッシブな畠山雄二先生の文章とは対照的です。