佐藤優の10分で読む未来 キーワードで即理解 新帝国主義編 の感想
参照データ
タイトル | 佐藤優の10分で読む未来 キーワードで即理解 新帝国主義編 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 佐藤 優 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062190596 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
まずこの10分で読む未来 キーワードで即理解シリーズですが、現実の書店の立ち読みで10分で読了できるという訳ではなく、あくまで各トピックにおいて10分程度で内容を理解できるというものです。
本書で佐藤さんが扱っている話題は、どれも東アジア情勢を正に主軸にしています。例えば、中国封じ込め政策ではなく、ソフトパワーによる平和的な相互安全保障体制、日米中の帝国主義に対峙しなくてはならぬ沖縄独立論の是非、TPPのようなネオリベラルなブロック経済体、ウクライナ情勢にみるロシアと欧米帝国主義の対立などどれも新帝国主義を読み解く重要テーマです。
私が本書で感銘を受けた箇所は、オリバー・ストーン監督によって映画化されるスノーデン事件に関しての分析メモです。スノーデンも自身で否認していますが、佐藤さんは、彼が中国のスパイではないと分析し、どういう人物が諜報機関に不向きかを結論づける形でスノーデンを評価されている箇所です。
佐藤さん:スノーデンに関しては、香港に立ち寄ったから背後で中国が意図を引いているんじゃないかと一部の人がいっていますが、それはないです。もし中国が意図を引いているんだったら、こんな重要なアメリカの機密にアクセスできる人間を表に出したりしません。表に出した瞬間に使えなくなりますからね。この件は、スノーデンの正義感から起きている。だから面倒くさいんです。そういうことを考えて、インテリジェンスの世界では、極端に正義感の強い人というのは採らないんです。(P.182)
正に的確に諜報の世界を捉えられている分析箇所であり、尚かつ佐藤さんのスノーデンへの優しさ、人情も籠った論説です。
本書は佐藤ファン必読の書です。
本書で佐藤さんが扱っている話題は、どれも東アジア情勢を正に主軸にしています。例えば、中国封じ込め政策ではなく、ソフトパワーによる平和的な相互安全保障体制、日米中の帝国主義に対峙しなくてはならぬ沖縄独立論の是非、TPPのようなネオリベラルなブロック経済体、ウクライナ情勢にみるロシアと欧米帝国主義の対立などどれも新帝国主義を読み解く重要テーマです。
私が本書で感銘を受けた箇所は、オリバー・ストーン監督によって映画化されるスノーデン事件に関しての分析メモです。スノーデンも自身で否認していますが、佐藤さんは、彼が中国のスパイではないと分析し、どういう人物が諜報機関に不向きかを結論づける形でスノーデンを評価されている箇所です。
佐藤さん:スノーデンに関しては、香港に立ち寄ったから背後で中国が意図を引いているんじゃないかと一部の人がいっていますが、それはないです。もし中国が意図を引いているんだったら、こんな重要なアメリカの機密にアクセスできる人間を表に出したりしません。表に出した瞬間に使えなくなりますからね。この件は、スノーデンの正義感から起きている。だから面倒くさいんです。そういうことを考えて、インテリジェンスの世界では、極端に正義感の強い人というのは採らないんです。(P.182)
正に的確に諜報の世界を捉えられている分析箇所であり、尚かつ佐藤さんのスノーデンへの優しさ、人情も籠った論説です。
本書は佐藤ファン必読の書です。