日本史論述研究―実戦と分析 の感想

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タイトル日本史論述研究―実戦と分析
発売日販売日未定
製作者福井 紳一
販売元駿台文庫
JANコード9784796118200
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購入者の感想

駿台短期攻略センターの解説はまとめがいいし元気でのびのび書いている。
むしろ、単語だけを抜出しワープロに入れて、模試や過去問に沿って膨らませた方がいい練習になる。

国公立二次など高度な論述問題を課される大学を対象にした問題集。
模範解答や解説だけでなく採点基準なども明記されていて、採点者がどこを評価するかを客観視できるのは良い。

ただレベル的には日本史でよほど本気の点数を取りに行く人以外に需要がありそうには思えない。
実際の入試の場ではすべての設問にここまで完璧に要素を詰め込む必要はないので、解説は最低限レベル、合格点レベル、プラスアルファといった感じにもう少し整理して論述を組み立てやすいような解説にすべきであった。
参考文と解説は視野が広まり、学習を深める上で興味深いが、受験勉強では時間が限られている。
効率性を考えると、レイアウトも含めてもう少し使いやすい工夫が欲しい。

一方で受験生を教える立場としては採点基準は非常に参考になる。
試験問題づくりにも活用できるし、日々の授業にも活かせる論点が満載だ。

そういった意味で内容のレベルは高く、活用もいろいろできるし、読み物としても面白いので書籍の評価として☆5をつけるが、受験参考書として見た場合は☆3くらいが関の山だろう。

著者は駿台でトップレベルの生徒を教えておられるかたです。時代の背景や経済を深くまで述べてもらえる参考書はあまりないので独学のみなら使用するといいと思います。しかし問題点もあります、どうして実際の過去問を使用しないのでしょうか?いくら駿台模試とはいえ最良の題材は過去問のはずです。他にはかなり左によったような印象を受けました、今日多くの論争が起きているなか国際問題や不確定なもの(第二次世界対戦のことなど)は大学も出せないでしょう。イデオロギー的なものがかなりねじ込まれてると思います。
それにこのレベルとなると学校の授業や予備校の講座などを受けることとやはり教科書を大切にすべきだと思います。
以上のことを考えてこの評価とさせていただきました。

[良い点]
模範解答の文章が上手いか否かは置いといて、「何が問われていて、何を答えればよいか」がわかり、良い練習になる。ただ、このレベルの解説を消化できる受験生がどのくらいいるのか疑問だが。

[悪い点]
著者はなるべく客観的に書こうとはしているのだろうけど、どうしても主観が入る箇所がある。解説に盛り込むだけならまだしも、解答の得点として扱うのはどうかと思う。例えば、この本の模範解答では、沖縄戦では「日本軍による集団自決の強要や虐殺があった」という点を解答に入れると得点になるのだが、このような学問的に論争中の事項が実際の入試で扱われるのか、また、それが解答として要求されるのか、正直言ってかなり疑問である。あと少し不審に思ったのが、全て駿台の模試での問題であることだ。邪推だが、筆者が自分の解説しやすい、または自分の思想を盛り込んだ解説がしやすい問題を選んだのかもしれないと思った。実際にはしがきで「筆者の作成した問題も扱っている」と述べている。
ちなみに、これは解答にではなく、解説に書いてある内容だが、「済南事件」の記述がおかしい。虐殺されたのは日本側のほうであり、それを機に居留民保護のために第三次山東出兵を行ったからだ。筆者は中国側が主張している説をそのまま引用しているようだが、これは後に中国側の捏造が暴かれた事項で、先に挙げた「沖縄戦での集団自決の強要」とはわけが違う。このような内容を大学受験用の参考書に載せるのがそもそもおかしいと思うが。

[推奨する使用法]
早い時期から使うと挫折、もしくはパンクすることになるかもしれないので、もうほとんど知識が完成されてきている直前期に、まとめのつもりでざっと見て、使える箇所を拾っていく、という方法が良いと思う。ただし、その際に解説をすべて鵜呑みにはしないほうが無難。

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