限界集落株式会社 (小学館文庫) の感想

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参照データ

タイトル限界集落株式会社 (小学館文庫)
発売日2013-10-08
製作者黒野 伸一
販売元小学館
JANコード9784094088670
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » か行の著者

購入者の感想

限界集落という社会問題をテーマにしているので、
かなりシリアスかつ経済的な知的好奇心を満たすものと期待すると肩透かしをくらいます。

登場人物もストーリー展開も軽く、ライトノベルな感じです。

ではつまらないのかと言われるとそんな事はありません。
元気になる、楽しくなるという意味ではエンターテイメントとして十分です。

限界集落問題にはインテリの知識よりも
この小説のようなライトな楽しさが必要なのかもしれません。

内容は普通です。想像できる範囲内でことが進むので読みやすいでしょうけど、
限界集落についてそこそこ知ってる人は退屈かもしれません。
不便で虫が出たり、閉鎖的な百姓がすんでいたり、都会とのギャップに驚いたりといった描写は、
かなり手垢がついているんじゃないでしょうか。

また「したり顔」を「知ったかぶり」という意味で文中で使ってますが、正しくは「得意顔」のことです。

あと主人公の独白で、「このオヤジはなぜこうも 〜略〜 私生活に詳しい?」と来たあと、
「あのジジババ三人組だな。さっそく優の個人情報を、あちこちに触れまわったのだろう」って記述が出てきますが、
これじゃ「優」という同じ名前の別人がいるのかと思っちゃいました。

正しくは「さっそく"俺"の個人情報を、あちこち触れまわったのだろう」って書くべきでしょう。

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