中国に立ち向かう日本、つき従う韓国 の感想

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タイトル中国に立ち向かう日本、つき従う韓国
発売日販売日未定
製作者鈴置高史
販売元日経BP社
JANコード9784822274146
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

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「そもそも韓国は、大統領の性向や国民の好き嫌いで国の針路を決められる国力と地政学的位置を持たない」

 この一文に集約されるだろうか。「離米従中」(+卑日)の韓国について分析した本。2012年ごろの内容なので、また現在(2014年)とは違うが、基本的な流れは変わらない。

 韓国に対する日本の国民感情は悪化しているが、そもそも、韓国というのは日本にとって異質な国なのだと理解できた。「米韓」が「中朝」を共通の敵にしていた時代には、いくらか共通点もあったにしろ、「明清交代」の影響など日本にはなかった脅威があり、70年代「国連中心主義で平和な世界を作る」「平和憲法の日本が・・・」とやっていたころ、共産圏と厳しく対立していたり、異なる歴史を持っている。また、遡及立法を行うなど、日本の法治主義とは違った意識を持っている。
 高齢化や出生率は日本を追っている部分もあるが(日本病?)、社会保険の不備や都市化率の高さなど、日本と違う部分も大きい。ドル資金不足の「資本輸入国」であり、金融面で中国に依存、米韓同盟はあと20年?
などなど、刺激的なトピックスが多い。

 保守=経済成長重視+新米反北 というもともとの事情を理解しつつ、精密機械の輸出などで「国益」を守って、というところになるのか。まあ、結論はこういうことか。産経新聞2012年8月28日のインタビュー。
「過去に自民党政権がやってきたことも含め、周辺国への過度の配慮は結局、真の友好にはつながらなかった」

本書は「日経ビジネスオンライン」の連載コラム「早読み 深読み 朝鮮半島」を一冊にまとめたものである。中身は、「韓国外交の重大な変化についての分析」である。

最近、韓国外交に驚くべき変化が現れている。普通の日本人から見ると、韓国人のやることはそもそも節度がない。日本やアメリカに対する甘えと自分勝手な言動が特徴である。しかし、「朝鮮戦争」を挟んだ「米韓同盟」それに日本を加えた「米日韓同盟」の内部のできごとと思えば、ある程度は寛大に見てやるしかない。「北朝鮮」に比べれば格段にまともだろう。「韓国に対する忍耐と寛容」。それが多くの日本人の韓国に対する立ち位置だったろう。
昨夏、李明博大統領の竹島への不法上陸、天皇への侮辱。あそこまでやれば、さしもの民主党政権も「(追加分の)スワップ協定は延長しない」くらいのことを言わざるをえない。10月にこの追加分の期限が切れると、驚くべきことに韓国は中国にスワップ協定を持ちかけ、経済関係を強化した。そして、日本との間で約束していた「日韓軍事情報保護協定」を締結1時間前にドタキャンした。これは、韓国から軍事情報が漏れるためにアメリカが強く求めていたものだ。
韓国は、アメリカの重要な軍事情報が入ると密かに中国に高官を送って逐一報告していた。このような背信行為をアメリカが見過ごすはずがなく、強い不快感を示していた。日米当局に批判された韓国は、「日本が植民地化を反省せず、慰安婦問題を無視するからだ」と強弁した。その一方で、韓国は、韓国に脅しをかけていた中国に「中韓軍事協定」の締結を提案した。アメリカと中国に二股がかけられると少なくとも韓国は考えているようだ。
そして、今年の一月のことだ。靖国神社に放火した中国人を、日本側が条約に基づいて引き渡すように求めたのに対して、国際条約を無視して中国に送還してしまったのだ。これは中国に対する「過剰忠誠心」の現れと見られる。
新大統領に当選した朴槿恵が、これまでの順番を変えて日本大使より先に中国大使と会見したことも、こうした韓国の一連の変化と関連することだろう。

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