欲望のメディア (小学館文庫) の感想

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参照データ

タイトル欲望のメディア (小学館文庫)
発売日2013-03-06
製作者猪瀬 直樹
販売元小学館
JANコード9784094088083
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

 猪瀬氏の著作は、いつも書き出しが素敵だ。今回も力道山と対戦し一躍有名
となったシャープ兄弟の兄ベンシャープのモノローグから始まり、そのままテ
レビの発明と発展の考察に一気に読者を誘う。

 最近は、SNSやゲームの台頭でテレビの視聴時間は減少傾向にあると思う。
けれども、自宅で食事をするときに、テレビをつけっぱなしにしている人は
多いと思うし、高齢者の中にはテレビが情報収集の唯一の手段という人もい
ると思う。

 自分は海外生活が8年を越えて、たまに日本に一時帰国をするとテレビがい
かに画一的なのかにおどろく。ニュース番組の論調は各局で同じだし、そも
そも取り上げられている事象も同じである。

 テレビの黎明期で日本の高度経済成長期には、情報共有化、ライフスタイル
の向上・画一化の面で大きな功績があったと思う。しかし、これから国際化
・複雑化した世の中になっていく時、様々な意見や論調の中から、自分なりに
考えたmore betterな選択をしていくとき、テレビは最良の情報元は思えない。

 ネットや口コミが最大の情報元となり、テレビの論調は「いま日本ではこの
ような空気がありますよ。」という確認のために使うようになると思う。

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