週刊 東洋経済 2014年 12/6号「マンション防災・修繕・管理 完全マニュアル/外食、苦しむ! /ゼンショー小川賢太郎 すき家へのブラック批判にすべて答える」 の感想

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　この雑誌では昨年も8/10-17号で「マンション大規模修繕完全マニュアル」という特集を組んでいた。その内容が、(1)初歩的なことから書いてある、(2)工事作業などの写真が多い、(3)自分の団地でも直面した問題・課題とがちゃんと書いてある、(4)実際の理事会に取材して具体例を紹介している、(5)機械式駐車場について独立した章立てをして説明している、という点で非常に良かったので、今回も期待した。
　今回はまず防災について、(1)一般常識的な備品準備について、実際の使用面から見た問題点、(2)お仕着せマニュアルが使えない、(3)防災対策の啓蒙に必要な訓練時の組合員集客の工夫、(4)防災体制構築の実際、などの点が非常に参考になった。　マンションデベロッパーや管理会社、自治体のホームページなどで、マンション防災の取り組み記事はたくさんあるが、多面的にまとめて読めるというので、本誌は非常に役立つと思う。
　また昨年の特集の続編とも言える大規模修繕については、(1)費用削減の具体例、(2)住民合意を取るための工夫など、経験に基づく内容が紹介されていて、こちらも読み応えあり。
　さらに50社以上の管理会社を25項目にわたって評価を行い、安全で信頼できる会社の比較を行っている。管理会社の切り替えや、契約条件の見直しを検討している管理組合には参考になると思う。
　大規模修繕は経年で避けられないし、大震災は近いうちに必ず発生する。「管理組合に任せている」というような店子根性ではなく、「自助の一環」として捉えて、納得がいく管理組合運営に参画していかないと結局自分が嫌な思いをするだけだ。本誌の内容を元に「何をどうするべきなのか」を近所の人や管理組合と議論して行動する必要があると思う。