むすんでひらいて　1 (EDEN) の感想

某サイトで紹介されていたのを見て購入。
紹介画像から河下水希さんの絵に似てるのかと思いきや、読んでみるとそうでもない印象。
お話のテンポはいいし、キャラクターはよく動いているしで、読んでいて気持ちよかった。
パンチラ、下着などが見えるシーンは結構あるのですが、可愛く健康的な感じで、
あまりベタベタした感じではないのがなおよかった。
あとキャラの表情がくるくる動くし、体をつかった感情表現が多くて、見ていて気持ちがいい。
この単行本では４話まで＋あとがきマンガが収録されています。
ネットコミックなのでそちらでも見られるわけですが、いま見られるのは１０話以降なんですよね〜。
次の単行本までもうちょっとかかるのかな。

作画は今風でよいとは思いますが、不必要に露出シーンが多く、また作者が「女の子が描くのが好き」とどこかで書いていたわりには、よく描けてるというか、ああこういう子いるよね、という感じの子がいない。どうも矛盾しているというか行動に一貫性が伴わない。そのせいか話もつまらなく感じる。そこはそういうリアクションしないだろふつう、というような場面が多すぎる。

作者が男性なら、よくある青年誌もしくは少年誌にある、男性向け妄想の女の子なわけね、とすっぱり見切るわけですが、
作者、女性でこれ・・・？どれだけ恋愛力低いんだろう、と心配さえしてしまいます。

作者がこうしたいこうされたい、という妄想を女性側から描いているのならまあ好きにしてくれと思いますが、パンチラだの露出シーンが多いわけで、どうもターゲットを男性にしてる感じが否めない。ならばこういう描き方は不愉快だし同じ女性として嫌悪感さえ抱くような場面もあり。
こういうものがいい評価をされるのはちょっと？？不可解な状況です。

で、女の子だけじゃなく、男の子もなんだかうまく描けてないというか、魅力的なキャラがいないんですね。ただこの作者さんには、男の子の方が、リアルな女子に近い感じがしました。この作者さんの描く女の子たちはリアルに絶対いない、みたいな。
なので男側の視点からしてみた、かわいい、と作者さんやら編集さんやらが思ってるであろう女の子の登場人物も、いまいち、どこがどう魅力で、どうしてこういう反応をするのか、っていうのもなんだか説得力がない、パンチがきいてないのでもやもやします。

ラブコメ描くなら人間研究をもっとしていただきたいなあ、と思ってしまいました。コメディ要素なく話が中途半端。絵はうまいのにもったいない。
浅はか、とまでは言いませんが深くない。

琴線にひびくような作品をお求めの方にはやめておいた方がいいと申し上げます。0