よくわかる発達心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ) の感想
参照データ
タイトル | よくわかる発達心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | ミネルヴァ書房 |
JANコード | 9784623053797 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門 |
購入者の感想
42人の心理学者が執筆したものを集めた本。
臨床心理学の基礎を概説してくれているが、著者が別々なため、少し内容に脈絡のなさを感じてしまうかもしれない。
きっとこの本を全て学ぼうとすれば挫折してしまうので、辞書的に使うことをオススメします。
臨床心理学の基礎を概説してくれているが、著者が別々なため、少し内容に脈絡のなさを感じてしまうかもしれない。
きっとこの本を全て学ぼうとすれば挫折してしまうので、辞書的に使うことをオススメします。
目次にある通り、本書は発達時期によって区分した8つの章と、それ以外の2つの章からなる。各章は10ずつのトピックから構成されているため、本書全体で100のトピックが扱われている。各トピックは1名の分担執筆者が担当しており、見開き1ページで完結するように解説が書かれている。巻末のリストを見ると42名が分担執筆していたことがわかる。
このような構成となっている本書は、発達心理学のトピックと研究者の見本市のようなものである。発達心理学全体を一貫した視点で俯瞰するのはもともと難しいが、本書では構成上それが一層難しくなってしまっている。そのため残念ながら本書を読んで発達心理学が「よくわかる」とは言い難い。
しかし、もしかしたら日本における発達心理学の学問シーンには一貫した視点などそもそもないのかもしれない。そうだとすれば、本書によって発達心理学の現状がよくわかるとは言える。
また、本書によって発達心理学の研究者の現状もある程度はわかる。豊富とはいえないまでも図表が比較的多いのは本書の利点だが、文章にはやや難がある。例えば、主語と述語の関係がねじれており、文が何を意味しているのか分からないところがある。また文と文や段落と段落の論理的なつながりが不明確で、文章が何をいいたいのか雰囲気から読まざるを得ないところも少なくない。さらに、横断的研究から得られたデータを引用しながら、コホート効果を考慮せずに発達の経過を解釈している部分があるのは大きな問題であろう。
以上のように本書には多くの不満もあるが、個々のトピックの解説には面白いところもあった。
学生の自習用に本書を薦めることはできないが、暇つぶしに市場をぶらつくようなつもりで本書を読めば掘り出し物も見つかるかもしれない。
このような構成となっている本書は、発達心理学のトピックと研究者の見本市のようなものである。発達心理学全体を一貫した視点で俯瞰するのはもともと難しいが、本書では構成上それが一層難しくなってしまっている。そのため残念ながら本書を読んで発達心理学が「よくわかる」とは言い難い。
しかし、もしかしたら日本における発達心理学の学問シーンには一貫した視点などそもそもないのかもしれない。そうだとすれば、本書によって発達心理学の現状がよくわかるとは言える。
また、本書によって発達心理学の研究者の現状もある程度はわかる。豊富とはいえないまでも図表が比較的多いのは本書の利点だが、文章にはやや難がある。例えば、主語と述語の関係がねじれており、文が何を意味しているのか分からないところがある。また文と文や段落と段落の論理的なつながりが不明確で、文章が何をいいたいのか雰囲気から読まざるを得ないところも少なくない。さらに、横断的研究から得られたデータを引用しながら、コホート効果を考慮せずに発達の経過を解釈している部分があるのは大きな問題であろう。
以上のように本書には多くの不満もあるが、個々のトピックの解説には面白いところもあった。
学生の自習用に本書を薦めることはできないが、暇つぶしに市場をぶらつくようなつもりで本書を読めば掘り出し物も見つかるかもしれない。
専門的な内容で、とてもよくわかりやすかったです。初歩的な本ではないので、この本を読む前に易しい内容の本を1冊読んでから、この本を熟読する事をお勧めします。