モンベル 7つの決断 アウトドアビジネスの舞台裏 YS002 (ヤマケイ新書) の感想
参照データ
タイトル | モンベル 7つの決断 アウトドアビジネスの舞台裏 YS002 (ヤマケイ新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 辰野 勇 |
販売元 | 山と渓谷社 |
JANコード | 9784635510066 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » ビジネス人物伝 |
購入者の感想
この本は、モンベルが発展する過程でなされた7つの大きな決断を中心に書かれている。
7つの決断は、7つの冒険でもある。冒険は、イチかバチかの決断ではなく、正確な現状分析と経験、知識、科学に基づく予測に基づいてなされる。それがなければ、単なる無謀になる。
この本では、誰もやらないことをする、やりたいことをする、新たな挑戦、得意な分野を作る、知恵を出す、発想の転換、経営理念、夢、意欲、情熱、リスクマネージメント、社会的支持、決断などの言葉がキーワードになっている。 その根底には、「考える」ことがある。智恵=哲学である。本来、あらゆることに哲学が必要だが、日本ではこれが軽視されるか、ないことが多い。もともと、日本にはphilosophyの観念がなく、明治になって、哲学という訳語が造語されたが、結局、日本では、philosophyが根づかなかった。現在でもそうである。日本人がイメージする哲学とphilosophyは別物であることが多い。philosophyはものごとを論理的に突き詰めて考える知的思考が基本になる。経営や政治にもphilosophyが必要である。philosophyのない企業や事業は市場から淘汰されるだろう。長時間労働と厳しい管理、マニュアル化、上意下達、がんばり、低価格で「儲かればよい」というだけの日本企業は、いずれ発展途上国の格安商品との競争に負けるだろう。モンベルの経営哲学は、「アルパインスタイル」ということのようである。
また、この本では、企業が、創造性と社会的貢献を通して、国民から支持されてこそ発展できることが示されている。この点は、従来の日本の企業の最大の弱点かもしれない。
事業も、登山も、生きることも、共通するものがあることを考えさせられる本である。
7つの決断は、7つの冒険でもある。冒険は、イチかバチかの決断ではなく、正確な現状分析と経験、知識、科学に基づく予測に基づいてなされる。それがなければ、単なる無謀になる。
この本では、誰もやらないことをする、やりたいことをする、新たな挑戦、得意な分野を作る、知恵を出す、発想の転換、経営理念、夢、意欲、情熱、リスクマネージメント、社会的支持、決断などの言葉がキーワードになっている。 その根底には、「考える」ことがある。智恵=哲学である。本来、あらゆることに哲学が必要だが、日本ではこれが軽視されるか、ないことが多い。もともと、日本にはphilosophyの観念がなく、明治になって、哲学という訳語が造語されたが、結局、日本では、philosophyが根づかなかった。現在でもそうである。日本人がイメージする哲学とphilosophyは別物であることが多い。philosophyはものごとを論理的に突き詰めて考える知的思考が基本になる。経営や政治にもphilosophyが必要である。philosophyのない企業や事業は市場から淘汰されるだろう。長時間労働と厳しい管理、マニュアル化、上意下達、がんばり、低価格で「儲かればよい」というだけの日本企業は、いずれ発展途上国の格安商品との競争に負けるだろう。モンベルの経営哲学は、「アルパインスタイル」ということのようである。
また、この本では、企業が、創造性と社会的貢献を通して、国民から支持されてこそ発展できることが示されている。この点は、従来の日本の企業の最大の弱点かもしれない。
事業も、登山も、生きることも、共通するものがあることを考えさせられる本である。