Clear And Present Danger の感想

トム・クランシーの小説はThe Hunt for Red Octoberから、The Sum of All Fearsまで読みました。The Sum of All FearsをClear and Present Dangerよりも先に読んだのですが、スーパーボール会場近くに仕掛けられた原爆が爆破されるという、とてもエキサイティングな内容で、映画（タイトルはTotal Fears）も小説ほどではないものの、まずまずだったので、Clear and Present Danger に戻るのが、どのような出来映えかと少し怖かったものです。ところが、さすがは、トム・クランシー！今回はアメリカをだめにしている麻薬のコロンビアルートを壊滅させる秘密のオペレーションを、まるで実在の話のように、例によって、多方面（ホワイトハウス、ＣＩＡ、ＦＢＩ、海軍、海上警察、麻薬カルテルのスパイ等）から詳細に記述してあります。麻薬の秘密製造工場の壊滅のためにコロンビアに送り込まれた特殊部隊（"Ninja"）の活躍と、麻薬カルテルの追い込まれてからの救出作戦は手に汗を握ります。ジャック・ライアンの友人が救出作戦中に撃たれて死ぬ際、ジャックが、未亡人と９人の子供の面倒を見ると誓う場面は感動です。The Sum of All Fearsで、未亡人と子供達が、ジャックからどのように面倒を見てもらうのか分かります。１０年ほど前に、同じタイトルで映画が製作されましたが、タイトルが同じだけで中身はまったく別物で、小説はすばらしい“出来映え”で、お勧めです。ジャック・ライアンシリーズは、続いているので、出来れば、The Hunt for Red Octoberから順番に読まれることもお勧めします。