シャーマンキング0 1 (ヤングジャンプコミックス) の感想

　第１巻とありますが，完全にファンブックです。

　本書では，葉，蓮，ホロホロ，リゼルグ，ハオの過去のエピソードをそれぞれ１話完結のショートストーリーで描いています。
　最初の葉のストーリーだけ，一部カラーページが使われていますが，各ストーリーの扉にもカラーページを入れてほしかったな，と感じました。『ジャンプ改』に連載されていたときも，カラーは結構キレイに仕上がっていただけに，もったいないなと思いました。ラストのチョコラブの１ページだけでもカラーにしてほしかったです・・・
　
　内容は，メインキャラクターがシャーマンファイトに出場する以前のお話です。ちょっぴりダークなストーリーが多いですね。シャーマンの家系に生まれ，ほかの人間には見えないモノが見える彼らは，他人との間に壁を作り，孤独な少年時代を過ごしていました。しかし，そのひとりぼっちの少年時代に，そっと寄り添ってくれる『友』や，自分の本当の気持ちに気付かせてくれる『出会い』がありました。
　そんな，各キャラクターの『心』に影響を与えた，一瞬の『出会い』をそれぞれ短編にまとめ，キュっと寄せ集めた，ちょっとダークで，でも少しほんわかする作品になっていました。

　本編で語り尽くされてしまっているかもですが，いつか，竜さんや，まんた，アンナちゃんの過去編も，ファンとしては見てみたいですね。連載では，葉の息子が主役の『シャーマンキング・フラワーズ』がスタートしましたが，いつかこのゼロ・２巻が出ることを期待しています。