マラルメ詩集 (岩波文庫) の感想
参照データ
タイトル | マラルメ詩集 (岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | マラルメ |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003750865 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 外国詩 |
購入者の感想
本書の半分以上が注釈で成り立っているのだから、ちくま文庫を見習って、詩の見開きに脚注を挿入するくらいの親切があっても良いのではないかね? この組み方では、毎詩ごとに行ったり来たりを繰り返さねばならず、詩の体験が台無しになるではないか。
甘えるな、岩波よ。
甘えるな、岩波よ。
これまで、マラルメ詩集が「現代文」で訳されたことは、あった。
彌生書房の本などだ。
しかしこの文庫は、まっさらな現代文ではなく、文語調も混じっている。
五七調なども取り入れ、これも詩として、「読んで心地よい」。
寂寞たる病棟に 飽き、むかつく香の臭いは 殊に
それは立ち昇る、カーテンの 味気ない白さとなって
巨大なキリスト磔像へと、むき出しの壁に 倦怠の像だ、
瀕死の ずる賢い男は そこで 老けこんだ 背骨を伸ばし、
(「窓」より)
原文はかなり難解な部分も多いだけに、意欲的な日本語訳に拍手を送りたい。
彌生書房の本などだ。
しかしこの文庫は、まっさらな現代文ではなく、文語調も混じっている。
五七調なども取り入れ、これも詩として、「読んで心地よい」。
寂寞たる病棟に 飽き、むかつく香の臭いは 殊に
それは立ち昇る、カーテンの 味気ない白さとなって
巨大なキリスト磔像へと、むき出しの壁に 倦怠の像だ、
瀕死の ずる賢い男は そこで 老けこんだ 背骨を伸ばし、
(「窓」より)
原文はかなり難解な部分も多いだけに、意欲的な日本語訳に拍手を送りたい。
マラルメの詩を、現代の言葉で翻訳した詩集。
膨大な注釈が、難解な詩の理解を助けてくれる。
しかし、やはり日本語だけでは、その魅力の半分も味わえはしないだろう。
一部の詩か注を削ることをしてでも、フランス語のオリジナルをひとつでも多く載せて欲しかった。
膨大な注釈が、難解な詩の理解を助けてくれる。
しかし、やはり日本語だけでは、その魅力の半分も味わえはしないだろう。
一部の詩か注を削ることをしてでも、フランス語のオリジナルをひとつでも多く載せて欲しかった。