伝統の続きをデザインする: SOU・SOUの仕事 の感想

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参照データ

タイトル伝統の続きをデザインする: SOU・SOUの仕事
発売日販売日未定
製作者若林 剛之
販売元学芸出版社
JANコード9784761513252
カテゴリ » ジャンル別 » アート・建築・デザイン » デザイン

購入者の感想

元々SOU・SOUファンで「初回生産分に割引券&シールがついているから」という、なんとも純粋なんだか不純なんだかよく分からない動機で購入したこちらの本ですが、読了して私は日本のクリエイターはもちろん、日本の伝統文化に関心がある人には是非一度読んで欲しいと感じました。なんなら私の買った本を貸し出してでも(笑)

内容はSOU・SOUの代表・若林氏がSOU・SOUを始める前から現在までの経緯を中心に、国産地下足袋や伊勢木綿・有松絞り等の日本の伝統文化が抱える現状や、SOU・SOUがいかにその現状と向き合っていくか…など、単純に「SOU・SOUファン向けの本」ではない、日本の伝統についてのディープな内容が書かれています。SOU・SOUのコアなファンの方はきっとご存知であろう、SOU・SOUの公式サイト上ブログで書かれていた「SOU・SOUへの道」のお話を、更に深く突っ込んで書かれたものになっています(買おうかどうか迷われている方は、一度SOU・SOUブログを読まれても良いかも知れません)。

日本人にとって日常だった和服が「特別なもの」になってしまった現状、伝統様式にこだわるあまり現代のニーズから剥離し古典化してしまった技術、いつの間にか忘れてしまっていた素晴らしい日本の創造性、それらを再考するひとつのヒントとなる事が、この本には詰まっています。
伝統様式を厳密に変えずにいることや国や自治体が文化財として温室に閉じ込めることは必ずしも「伝統を守る」ことにはつながらず、伝統を先に押し進める…つまり「続きをデザイン」して生活に根付いていかなければ滅亡への一途をたどるのではないか、そう考えさせられます。

グローバルというと、どうしても「英語ができる」事が評価されたり「欧米と同じ事ができる」ところに着目されがちですが、実際のところは「日本の持つ強みはコレですよ」という明確なPRの方がよっぽど大事なのではないかと思います。SOU・SOUがアメリカやフランス等でも高く評価されたのは、JAPAN DESIGN・JAPAN MADEにこだわった結果ではないかと思います(もちろん排他的な意味ではなく)。

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