かんたん!水耕栽培 土を使わないはじめての野菜づくり の感想

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参照データ

タイトルかんたん!水耕栽培 土を使わないはじめての野菜づくり
発売日販売日未定
製作者中島 水美
販売元新星出版社
JANコード9784405085589
カテゴリジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » ガーデニング » 庭園・庭づくり

購入者の感想

養液栽培の書籍は、農家向けと家庭向けの2つがあるが、本書は「家庭向け」である。
じつは家庭向けの水耕入門書というのは、これまで良書がなかった、というのが実情だ。

水耕栽培は養液栽培の一種であり、分類としては施設園芸にあたる。
多くの水耕入門書は、この「施設園芸」の農家や大学が行う養液栽培のノウハウを、ベランダサイズにダウンサイジングする、という考え方で書かれていた。

ところが本書は違う。
出発点が「ベランダ」や「屋上」なのである。そこに適した容器(設備)、液肥、管理術を組み立てているのである。
筆者が数年に渡って得たノウハウを一冊にまとめてくれているので、読者はすくなくとも5年分の初学期間を、本書により最初から手に入れられるのである。

本書で取り扱う水耕栽培は、DFT(養液のみで栽培する湛液型水耕・いわゆる水栽培)とABT(エアバブル水耕)である。
材料や液肥は、日本国内であれば入手確実な方法を必ず明記しているし、廃材や100円ショップを多用しているので、費用倒れになることはない。
これは とても重要なポイントである。採れる作物がスーパーマーケットよりも高くなるというのは家庭園芸ではよくあることだが、施設園芸の一種である水耕栽培では特にそうなりやすい。
その点、本書ではペットボトルを利用するなど徹底的な低コスト化を巻末まで意識している。ABTにおいては、エアポンプの電気代にまで言及している。
このコスト感覚こそ、従前に述べた家庭向けの水耕入門書で良書がなかった(できるにはできるが高くてやってられない)原因のひとつであったが、本書では創意工夫でこの問題を克服している。
現在、農家では、養液土耕が盛んで純粋な水耕は減っているが、家庭ではむしろ水耕栽培が有利である、という事実を立証したともいえる。

他にも、水耕栽培特有の病害虫傾向に対し、有機栽培の観点から適した薬剤散布方法・および薬剤名を具体的に述べている。
水耕栽培の初学者に必要な知識と「観点」を、とりこぼしなく・バランスよく述べた良書である。

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